助動詞のmustとは

チェックポイント まずはこれだけ覚える!

 

 

助動詞「must」には、「しなければならない(義務・強制)」・「ちがいない(推測・確信)」・「ぜひ〜してください(おすすめ)」の3つの意味がある!

 

〜目次〜

 

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助動詞の「must」とは

 

「must」とは、以下の意味を持つ助動詞です。

  1. 〜しなければならない(義務・強制)
  2.  

  3. 〜にちがいない、〜のはずだ(推測・確信)
  4.  

  5. ぜひ〜してください(おすすめ)

 

これら3つの意味を軸とするのですが、そこに含まれるニュアンスについて理解することが鍵となります。

 

また、「must」を「have to」に書き換えることができますが、この両者はニュアンスが大きく異なるため、これらの違いについても理解が必要です。

 

以下、詳しく解説していきます。

 

 

義務・強制の意味のmust

 

You must study English.
あなたは英語を勉強しなければなりません。
(義務・強制の意味)

 

「must」には、現在あるいは未来における、かなり強い義務・強制の意味があります。

 

上の例文でいえば、「英語を勉強しなければマズイことになりますよ」というニュアンスです。

 

このように高圧的な義務・強制を意味するのが助動詞の「must」です。

 

 

推測・確信の意味のmust

 

You must be mistaken.
あなたは間違っているに違いない。
あなたは間違っているはずだ。
(推測・確信の意味)

 

「違いない」「はずだ」という日本語訳からも分かるとおり、「must」は確信度が高い推測の意味を持ちます。

 

確信度50%の「may」よりもかなり高く、およそ80%程度というのがネイティブスピーカーの感覚です。

 

 

おすすめの意味のmust

 

You must buy that if you have enough money.
もし十分なお金があるなら、ぜひそれを買ってください。

 

この例文のように、「must」には「ぜひ〜してください」「ぜひ〜しなさい」というおすすめの意味もあります。

 

「それを買えば間違いない」という「must」のニュアンスから、「ぜひ〜してください」という意味になると考えるとスッキリと理解ができます。

 

 

mustの否定形の作り方

 

否定形は、「must not」もしくはその短縮形の「mustn't」という形にします。

 

「mustn't」の発音は、1つ目の「t」の音を発音せずに「マスント」となります。

 

You mustn't study English.
英語を勉強してはいけません。
(禁止の意味)

 

「〜しなければならない」という強い強制の意味がある「must」を否定形にすると、強い禁止の意味になります。

 

話が少しそれますが、短縮形の「mustn't」は存在しないのではないかとの説を唱える人がいます。

 

しかし、これは間違いです。

 

実際に、インターネットで「mustn't」と検索をすると、海外のサイトが多数ヒットするので、ネイティブスピーカーが「mustn't」を使用していることが分かります。

 

 

過去形・未来形は「have to」を用いる

 

助動詞「must」は現在時制でのみ使用することができます。

 

そのため、直接「must」という単語を用いて過去形や未来形の意味を表現することができません。

 

過去形や未来形を表現には「have to」を使う必要があります。

 

まずは過去形の場合から説明していきます。

 

I had to help my mother.
私は母を助けなければならなかった。

 

過去形では「have to」を過去形の「had to」とします。

 

これにより、「must」の過去形の意味を表現することができます。

 

続いて未来形です。

 

I will have to help my mother.
私は母を助けなければならないでしょう。

 

未来形では助動詞の「will」を用い、それに「have to」を続けます。

 

これにより、「must」の未来形の意味を表現することができます。

 

このように「must」の代わりに「have to」を用い、「have to」の時制をコントロールすることで、過去形・未来形の意味を表現することができます。

 

 

「have to」の発音

 

「have to」については、発音に注意する必要があります。

英語発音
have toハフトゥー
has toハストゥー
had toハットゥー

 

すべて無理にカタカナで書き表していますが、このように発音をします。

 

 

mustの疑問形の作り方

 

疑問形は「must」と上述の「have to」を用いて作ることができます。

 

Must I aplogize to her?
私は彼女に謝らなければならないでしょうか?

 

「must」は助動詞なので、文頭に出して大文字にし、文末に「?」を付けます。

 

Do I have to submit my ID card?
私はIDカードを提出しなければならないでしょうか?

 

「have to」を通常の動詞と考え、文頭に「Do」、文末に「?」を付けます。

 

 

mustを使用するときの注意点

 

上で説明したとおり、「must」には主に「しなければならない(義務・強制)」・「ちがいない(推測・確信)」という意味があります。

 

これらの意味の場合(おすすめの意味以外の場合)、かなり強く、高圧的なニュアンスを含みます。

 

そのため、上下関係のない相手に対して使うことには適しません。

 

では、どうすれば高圧的なイメージを和らげることができるのかとなれば、「must」の代わりに「have to」を使うことです。

 

中学や高校の授業などでは「must=have to」と習ったと思います。

 

しかし、厳密にはこれら2つが持つニュアンスは同じではありません。

 

You must study English.
You have to study English.
あなたは英語を勉強しなければなりません。

 

日本語にすると意味は同じですが、ニュアンスは異なります。

 

「must」を用いた上の例文では、話し手の主観で高圧的に「勉強しないとマズイですよ」というニュアンスになります。

 

それに対して「have to」を用いたい下の例文では、客観的な状況などをふまえて「勉強しないとマズイですよ」というニュアンスになります。

 

たとえば、「今は国際化が進んでいるから・・」とか「間もなく試験だから・・」という客観的な状況などをふまえて、「だから、英語を勉強した方がいいですよ」というイメージです。

 

「have to」を用いた方が高圧的なニュアンスが出ないので、日常英会話では「have to」を用いた表現を使いましょう。

 

その方が相手との摩擦も少ないものです。

 

「must」と「have to」の違いについては次の講義で詳しく説明しています。

 

 

 

 

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