仮定法過去とは

チェックポイント まずはこれだけ覚える!

 

 

仮定法は、現実にはあり得ないことがある、起こると仮定するときに使う表現!

 

仮定法には、以下の3つがある!

  • 仮定法過去
  • 仮定法過去完了
  • 仮定法未来

仮定法過去は、「現在こと」を表す仮定法!

 

今回から仮定法の講義に入ります。

 

今回の講義では、仮定法過去について説明していきます。

 

〜目次〜

 

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仮定法とは-直説法と仮定法

 

まずは仮定法とはどんなものなのか、ということについて説明していきます。

 

仮定法とは、現実にはあり得ないことがある、起こると仮定するときに使う英語の表現です。

 

言い換えるならば、「現実とは異なることを述べるときに使う表現」であり、本来であれば起こる可能性がないことが起きた場合にどうだ、どうするかということを言うときに使うものです。

 

そして、「もし〜だったら、〜するのにな」というニュアンスの意味になります。

 

これについて、通常の文章(直説法)と比較して確認していきます。

 

※直説法とは・・・事実をありのままに語った文章。「直接」ではなく「直説」と表記し、「直に説く(じかにとく)」という意味

 

以下は直説法の文章です。

 

If it rains, the game wil be canceled.
もし雨が降れば、試合はキャンセルされるだろう。

 

それに対して、以下は仮定法の文章です(※仮定法の中で、もっともポピュラーな仮定法過去の文章を用いています)。

 

If I were Masayoshi Son, I would start a lot of businesses.
もし私が孫正義だったら、たくさんの事業を始めるのにな。

 

これらの2つの例文の意味を比較していきます。

 

直説法の例文については、「もし雨が降れば」となっていますが、雨が降ることは現実にあり得ることです。

 

それに対して仮定法(仮定法過去)の例文は「もし私が孫正義だったら」となっていますが、現実には孫正義さんではありません。

 

このように、「現実にはあり得ないことがある、起こると仮定する場合」に仮定法を使います。

 

現実として、あり得ることは通常のif文を使います。

 

これが仮定法と通常の文章(直説法)との違いです。

 

「現実にはあり得ないことがある、起こると仮定する場合」に仮定法を使うと説明してきましたが、具体的に定義すると、以下の2つのシーンに分けらます。

■仮定法過去を使う場合
1、現在の事実と反することを述べる場合

 

2、起こる可能性のないことを述べる場合

 

例文とともに仮定法過去の上記2つの使い方と意味を確認していきます。

 

 

現在の事実と反することを述べる場合

 

If he were still in New York, I would want to meet him.
もし彼がまだニューヨークにいるのなら、私は彼に会いたいなあ。

 

現在の事実として彼はすでにニューヨークにはいない、だけどもし彼がニューヨークにまだいると仮定をしたら彼に会いたいという意味です。

 

このように現在の事実と反することを述べる場合に仮定法過去を使います。

 

 

起こる可能性のないことを述べる場合

 

If I were rich, I would buy a Ferrari.
もし私がお金持ちだったら、フェラーリを買うだろう。

 

私がお金持ちになることなど今も今後も起こる可能性はない、だけどもしお金持ちになることがあると仮定をしたらフェラーリを買うだろうという意味です。

 

このように現在または未来において起こる可能性のないことを述べる場合も仮定法過去を使います。

 

1つここで補足説明をします。

 

上記の例文の仮定法は「If I were rich(もし私がお金持ちだったら)」と述べており、これについて、「もしかしたら宝くじでも当たってお金持ちになる可能性があるじゃないか」「これから事業で成功してお金持ちになる可能性もあるじゃないか」、だから「起こりえないことじゃないだろう」と思う人もいるかもしれません。

 

このような考えに対する説明ですが、話し手自身が「お金持ちになることは現実として起こりえない」と考えているのであれば仮定法を使う、という回答になります。

 

自分以外の人がどう思っているか、考えているかは関係ありません。

 

話し手自身の意思で仮定法を使うか、使わないかを決めることができます。

 

 

仮定法過去の作り方の公式

 

上で説明した「現在の事実と反することを述べる場合」「起こる可能性のないことを述べる場合」のいずれの場合も、仮定法過去の作り方は、以下のようになります。

■仮定法過去の作り方の公式
If S1 V1p, S2 would(could,should,might) V2.
もしS1がV1なら、S2はV2だろうに。

 

※S1とS2が同じ主語(S1=S2)となる場合もOK
※Vp=動詞の過去形

 

繰り返しになりますが、注意点は「ただのif文(もし〜ならば、〜です)」ではないということです。

 

ただのif文は、現実に起こりうる可能性があることを述べるときに使うからです。

 

例えば、「もし明日雨が降るならば・・・」という場合は仮定法ではなく、ただのif文を用います。

 

その理由は、「明日雨が降ること」が現実として起こりうる可能性があるからです。

 

仮定法かただのif文かの見抜き方は、「ifを含む説の動詞の時制」と「それに続く節の助動詞の有無と時制」を確認することです。

 

仮定法の場合はifを含む節の動詞は過去形で、それに続く節には助動詞の過去形が来ます。

 

ただのif文は、ifを含む節の動詞は現在形で、それに続く節には助動詞の過去形が続かず、助動詞の現在形や現在形の動詞が続きます。

 

この観点で文章を確認すれば、それが仮定法なのか、ただのif文なのかを見抜くことができます。

 

 

なぜ「I were」なのか?

 

If he were still in New York, I would want to meet him.

 

この文章では「he was」ではなく、「he were」となっていますが、これは間違いではありません。

 

仮定法の文章において、be動詞を使うときは、主語に関わらず「were」を使うことが一般的です。

 

※口語では「I was」や「he was」を使うこともあります。

 

現実にあり得ないことを言うのが仮定法なので、「I were」や「he were」というように現実ではあり得ない文法になっているのではないか、というのが私の解釈です。

 

 

 

仮定法過去は、「現在」の事実と反することを言う表現なのに「仮定法過去」という名称になっています。

 

「現在」の事実と反することを言うのに、なぜ仮定法「過去」という名前になっているのでしょうか。

 

仮定法過去の「過去」と呼ばれる理由は、ifを含む節の動詞とそれに続く節の助動詞が過去形になっているからだと私は解釈しています。

 

また、日本語訳を見て分かるとおり「だったら」とか「だろうに」というように過去の意味を含んでいるのもこの理由ではないでしょうか。

 

これは、完全に私独自の解釈なので、参考にしたい人のみ参考にしてもらえれば幸いです。

 

 

 

次の講義はコチラ:仮定法過去完了とは

 

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