冠詞とは aとtheの違い

チェックポイント まずはこれだけ覚える!

 

 

冠詞には「a」と「the」がある!
冠詞は名詞の前に付く!

 

冠詞とは名詞の前に付く言葉です。

 

a pen

 

the book

 

上記の例では「a」と「the」が冠詞になります。

 

それでは、この冠詞「a」や「the」がどんな意味を持つのかを説明していきます。

 

はじめにお伝えしておきたいことは、「冠詞という概念は日本語にはない」ということです。

 

そのため、冠詞の「a」や「the」に役割として日本語で直接該当するものはなく、ニュアンスとして英語の冠詞を理解していく必要があります。

 

a pen
1つのペン

 

無理に日本語で表すのであれば「1つのペン」と訳すことになります。

 

しかし、実際には日本語で「私は1つのペンを持っています。」と言うことはありません。

 

ただ「私はペンを持っています」とだけ言うはずです。

 

the book
その本

 

冠詞「the」の意味は、日本語の「その」と近いと言うことができます。

 

しかし、日本語では「その本」というようにいつも名詞に「その」を付けるわけではありません。

 

このように、ただ単に日本語訳としての説明を聞いてもしっくりこないのが冠詞です。

 

冠詞は英語にあって日本語にない概念なので、100%正確に説明することも、理解することも難しいため、やはりニュアンスで感覚的に意味を理解する必要があります。

 

冠詞の「a」と「the」が持つニュアンス

 

冠詞「a」は単数形の名詞に付き、不特定多数の中から1つというニュアンスがあります。

 

それに対し、冠詞「the」は特定のものの中から1つ限定するニュアンスがあります。

 

【冠詞「a」と「the」の違い早見表】

a(an)the
日本語では表現
しないことが多い
日本語の「その」に
当たることが多い
不定冠詞と呼ばれる定冠詞と呼ばれる
不特定なものを指す特定なものを指す
原則的に可算名詞に付く可算名詞と不可算名詞に付く
単数名詞に付く単数・複数の名詞に付く

 

つまり、以前に一度会話や文章の中で出てきて、それだと特定できる名詞に対して「the」を使うことになります。

 

詳しく説明をすると、

 

I stayed a hotel in New York.
ニューヨークのホテルに滞在したよ。

 

What did you think of the hotel?
そのホテルについてどう思った?

 

はじめのフレーズでは、ホテルというだけでどのホテルということは特定していませんので「a」を使います。

 

まさに不特定多数の中の1つというニュアンスです。

 

それに対し、後続のフレーズでは、一度会話に登場したホテルを指し、「そのホテルはどうだった?」と、どのホテルかを特定して話をしているため、冠詞は「the」となります。

 

ニューヨークにあるたくさんのホテルの中から1つを選び出しているわけです。

 

噛み砕いて言うならば、一度会話に登場したものを再登場させるときに「the」を用いるのが、冠詞「the」のもっとも基本的な使い方になります。

 

以上が英語の冠詞の感覚です。

 

日本語では冠詞という概念はありませんが、文章の流れからそれと同じ意味を汲み取っています。

 

まとめますと、「これだ!」と1つに決めることができる場合は冠詞「the」を使い、そうでない不特定多数の中の1つの場合は「a」を使います。

 

例えば、ペンが山盛りに入った箱があるとします。

 

この状況で、

 

Can I use the pen?

 

このように冠詞「the」を用いると、「そのペンを使ってもいい?」という意味になります。

 

つまりは、「このペンを使いたい」というように使いたいペンが明確にあるわけです。

 

それに対して、

 

Can I use a pen?

 

冠詞「a」を用いると、「どれか1つペンを使ってもいい?」というニュアンスになります。

 

つまりは、「箱の中にあるペンのどれでもいいから1つ使いたい」というように、別にどのペンかはかまわない、どのペンでもペンを使えればそれでOKということです。

 

これが冠詞「a」と「the」の違いです。

 

冠詞「the」の特殊な用法

 

1つに決めることができる場合は「the」を使うため、冠詞「the」には特殊な用法があります。

 

the world
世界

 

the earth
地球

 

the pacific
太平洋

 

the United States of America
アメリカ合衆国

 

the White House
ホワイトハウス(米国大統領の住居)

 

世界は1つしかありませんし、アメリカもホワイトハウスも1つしかありません。

 

このように無条件で1つに決めることができる名詞には冠詞「the」を用います。

 

これを言い換えるのであれば、生活や習慣から一般的に誰にとっても1つに絞りこめるもの、すなわち共通認識されているものには「the」を使う、とも言えます。

 

話はそれますが、「The Beatles(ビートルズ)」というバンド名に「the」が付いているのにも納得ができますよね。

 

冠詞には他にもルールがあります。

 

それは「惑星の名前」と「楽器」は常に冠詞は「the」というルールです。

 

the Mars
火星

 

the piano
ピアノ

 

惑星については誰にとっても共通認識として1つに絞り込めますが、楽器についてはそうではないのに冠詞は常に「the」なので注意が必要です。

 

このルールは丸暗記しておくことをおすすめします。

 

冠詞「an」を用いる条件

 

冠詞「a」は、母音「a i u e o」から書き出し、かつ、母音「a i u e o」の発音からはじまる名詞につく場合は「an」となるというルールがあります。

 

an apple

 

an egg

 

注意すべき点は、母音「a i u e o」の発音からということです。

 

a university

 

a used car

 

これらは母音「u」からはじまってはいますが、発音としてはカタカナの「ユ」に近い音からはじまっているため冠詞は「a」となります。

 

逆に母音「a i u e o」から書き出さなくても、発音が母音「a i u e o」のものの冠詞は「an」になります。

 

an hour

 

an honest boy

 

細かいルールですが、正確に使い分けるようにしましょう。

 

冠詞「the」の発音

 

冠詞「the」は基本的に「ザ」と発音しますが、母音「a i u e o」からはじまる単語に対して用いる場合は、発音が「ジ」となります。

 

(※「ザ」や「ジ」と発音をカタカナで表記しましたが、これはあくまでも文章上で説明するために近い日本語に置き換えただけです。)

 

例外的に、「h」ではじまるが「h」が発音されない単語の場合は「ジ」と発音をします。

 

the heir
相続人・後継者

 

冠詞の位置の補足

 

「a pen」のように「冠詞+名詞」だけでなく、その名詞に形容詞が伴う場合、さらにはその形容詞に副詞が伴う場合の語順について説明しておきます。

 

基本的には「冠詞+副詞+形容詞+名詞」の語順になります。

 

a very expensive pen
(1つの)とても高価なペン

 

ただし、以下のように「such」や「what」が名詞に付く場合の語順は例外となります。

 

such a good idea
そのような良いアイデア

 

what a nice day
なんて素敵な日

 

このように「such」や「what」が冠詞よりも前に来ます。

 

また、「rather」「half」「quite」を用いる場合も、これらを冠詞よりも前に置いて使うことができます。

 

【◯】
It was a rather warm day.

 

【◯】
It was rather a warm day.

 

「冠詞よりも前に置いて使うことができる」という定義のため、上の英文はともに正解です。

 

ニュアンスとして、「rather a warm day」の方が丁寧さがなく、一般的には「a rather warm day」の方がよく使います。

 

ちなみに冠詞「a(an)」のみの話であり、「the」の場合は「the rather 〜」という通常の語順になります。

 

冠詞と並べて使えない単語

 

以下に挙げた冠詞に相当する単語は、同じ名詞に対して冠詞と同時に使うことができません。

 

【冠詞と同時に使うことができない単語の早見表】

品詞単語の例
指示代名詞this that theseなど
不定代名詞some any everyなど
疑問代名詞whose whichなど
数詞one two threeなど
人称名詞の所有格my your ourなど
固有名詞の所有格Peter's Tom'sなど

 

 

 

冠詞をネイティブスピーカーレベルで理解し、身につけようと思うと、奥が深すぎて、ここで説明したこと以上の知識が必要になります。

 

私もどこまで説明をしようか迷いました(汗)

 

日本人の英語に違和感をおぼえるのは冠詞の使い方が間違っていることだとネイティブスピーカーの友人(オーストラリア出身)がよく言っています。

 

実際、「a」と「the」を使い間違えるだけで、文章の意味はガラっと変わってしまうものです。

 

以下の例文からそれを実感することができます。

 

Money is a reason why I like him.

 

Money is the reason why I like him.

 

上記2つの英文の違いは「a」と「the」だけですが、ニュアンスとして前者は、

 

「私が彼を好きな理由はたくさんあるけれど、お金はその理由の1つです。」

 

となりますが、後者は、

 

「私が彼を好きな理由はお金(だけ)です。」

 

となってしまいます。

 

「a」はたくさんの中から1つ、それに対して「the」は特定の1つを限定するので、このようなニュアンスの違いが生まれます。

 

このように、文章に重要な意味を与えるからこそ、冠詞をしっかりと理解して使えるようになることは大切です。

 

しかしながら、はじめから正確に使うのは簡単ではありません。

 

ですので、暫定的なテクニックとして、会話の中ではじめて登場する名詞には冠詞「a」を、2回目以降登場する名詞には冠詞「the」を付けると覚えておきましょう。

 

もちろん、「Money is a reason why I like him.」と「Money is the reason why I like him.」のように対応できない場合もありますが、これだけで90%程度正確に冠詞を扱うことができるようになります。

 

 

 

次の講義はコチラ:前置詞とは

 

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