第3文型SVOとは
まずはこれだけ覚える!
第3文型はSVO!
Vは目的語Oを取る他動詞!
〜目次〜
第3文型とは
第3文型はSVOの形を取ります。
S(subject)=主語
V(verb)=述語(動詞)
O(object)=目的語(名詞)
第3文型では、V(動詞)がS(主語)の動作を表し、O(目的語)はV(動詞)の動作を受けます。
もう少し噛み砕いて言うならば、S(主語)がV(動詞)という動作を通してO(目的語)に影響を与えるということです。
このニュアンスについて理解するために、以下に第3文型の例文を挙げます。
My mother cleaned the kitchen.
私の母は台所を掃除しました。
この例文を先ほどの定義に当てはめてみると、
S「my mother」はV「clean」という動作を通してO「the kitchen」に影響を与える
となります。
このようにSVOの形を取り、「主語Sが動作Vを通して目的語Oに影響を与える」というニュアンスがあるのが第3文型です。
第3文型の注意点「他動詞」
第3文型の注意点というべきか、特徴というべきか、どちらの表現も正しいと思いますが、第3文型で用いられる動詞は必ず他動詞です。
例文を用いて、これを理解していくことにします。
I watch a movie.
私は映画を見ます。
この例文の動詞「watch」は「〜を見る」という意味ですが、第3文型の動詞には必ず「〜を、〜へ、〜に」という意味が含まれます。
このように「〜を、〜へ、〜に」という意味を含み、目的語を直接取れるのが他動詞です。
もし、「〜を、〜へ、〜に」という意味が含まれない自動詞を使うのであれば、O(目的語)の前に「〜を、〜へ、〜に」の意味を持つ前置詞が必要になります。
以下はその例です。
I look at a picture.
写真を見ます。
「look」は自動詞で、「見る」という意味しかなく、目的語を取るには「〜を」の意味を持つ前置詞「at」が必要になります。
そのためSVOという文型が成立しません。
そして、このように「自動詞+前置詞」の形を取るのは第1文型「SV」です。
第3文型は必ず他動詞を用いるのに対し、「自動詞+前置詞」を用いて目的語を取るのは第1文型である、これが第1文型との違いです。
第2文型との違い-補語と目的語の見分け方
第3文型SVOに対し、第2文型はSVCでした。
Oは目的語であり、Cは補語です。
補語Cは名詞か形容詞ですが、名詞を補語とする第2文型SVCは、単語の並びが「主語+動詞+名詞」となり、第3文型と同じになります。
では、どのように第2文型と第3文型を見分ければよいのでしょうか。
それには、目的語Oと補語Cの区別を明確に理解すること必要です。
そして、目的語Oと補語Cの区別を明確に理解することが、第3文型と第2文型の違いを理解することにつながります。
目的語と補語Cを区別するには、「動詞のあとに続く名詞が主語とどのような関係になっているか」を確認することです。
動詞のあとに続く名詞が補語の場合は第2文型なので、第2文型の特徴である「S=C」の関係が成立します。
He became a doctor.
彼は医者になりました。
この第2文型の例文では、「he=a doctor」であり、「S=C」の関係が成立します。
それに対し、以下の第3文型では、
He called a doctor.
彼は医者を呼びました。
「he=a doctor」は意味として成立しません。
これが第2文型との違いです。
このように、主語とは違う名詞が動詞の後に続いていれば目的語であり第3文型、主語と同じ関係の名詞が続いていれば補語であり第2文型となります。
目的語Oとなる語句
上で目的語と補語の違いを説明しましたが、第3文型で用いられる目的語Oには具体的にどんな種類の名詞があるかを説明します。
【1】名詞
I play soccer.
私はサッカーをします。
【2】代名詞
I need you.
私はあなたが必要です。
【3】動名詞
I enjoyed singing a song.
私は歌を歌うことを楽しみました。
【4】to不定詞
I want to join this party.
私はこのパーティーに参加したいです。
【5】名詞句
I know what you want.
私はあなたの欲しいものを知っています。
【6】名詞節
I know what you have to do.
私はあなたが何をしなければならないか知っています。
このように、第3文型は目的語Oとして、名詞、代名詞、動名詞、to不定詞、名詞句、名詞節を取ります。
目的語Oに続く「to」と「for」の違い・使い分け
最後に上級者向けの知識ですが、よく質問を受けることなので、目的語Oに続く「to」と「for」の違い・使い分けについても説明しておきます。
いきなりですが、以下の例文、違いは「to」と「for」だけですが、どちらが正しいでしょうか?
I gave this present to you.
I gave this present for you.
正解は「to you」です。
では、この場合、正しいのはどちらでしょうか?
I bought this present to you.
I bought this present for you.
正解は「for you」です。
このような「to」と「for」の違いについてですが、単純に「to」と「for」の意味を考えればスッキリと理解ができます。
「to」は「〜へ」という意味のとおり、「到達点」を意味する前置詞です。
「for」は「〜のために」という意味のとおり、「受益者(ある行為によって利益を受ける人)」を意味する前置詞です。
再び、例文に戻ります。
I gave this present to you.
I bought this present for you.
上側の例文は「プレゼントをあなたに与えた」という意味のとおり、「to」が「あなたに」という到達点を表しています。
下側の例文では「プレゼントをあなたのために買った」という意味のとおり、「for」が「あなたのために」という受益者を表しています。
このように到達点を表す動詞に対しては「to」を、受益者を表す動詞には「for」を用います。
具体的にどのような動詞に対して使うかといえば、「to」は「give(与える)、tell(伝える)、send(送る)」などがあり、「for」は「buy(買う)、find(見つける)、make(作る)」などがあります。
実際にこれらの意味を考えてみると…
あなたに与える
あなたに伝える
あなたに送る
あなたのために買う
あなたのために見つける
あなたのために作る
となり、ちゃんと正しい意味になっています。
「あなたに買う」「あなたに見つける」「あなたに作る」では意味がおかしいですね。
このように、ここで説明した、目的語Oに続く「to」と「for」は使い分ける必要があります。
しかし、以下のように第4文型SVOOの形にすれば、そもそも「to」と「for」を使用しなくても、ほぼ同じ意味を持つ表現ができるようになります。
I gave you this present.
I bought you this present.
厳密には、ニュアンスが異なるので、「to」と「for」を用いず、いつも第4文型にすればよいというわけではありません。
このニュアンスの違いについては、次の講義で詳しく説明していきます。
次の講義はコチラ:第4文型SVOOとは
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