比較級とは
まずはこれだけ覚える!
比較級とは2つの物や人を比較するときに用いる表現!
「〜より…だ」という意味になる!
今回の講義では、比較級について説明していきます。
〜目次〜
- 比較級や最上級について知ろう
- 比較級とは
- 比較級の否定文
- 比較級の疑問文
- 疑問詞を使った比較級の疑問文
- 比較対象としてどちらを先に出すのか?
- 比較の対象を挙げない比較級
- 倍数表現など具体的な比較
- 比較級起源の単語(特殊な形を取る比較級)
今回の講義では、比較表現の中の比較級について、今後の講義では最上級や原級について説明していきます。
それに際して、まずは比較級・最上級・原級が何なのか、ということを軽くふれていきます。
以下の例文を見てください。
■通常の文章
He is tall.
彼は背が高いです。
■原級の文章
He is as tall as me.
彼は私と同じくらい背が高いです。
■比較級の文章
He is taller than me.
彼は私より背が高いです。
■最上級の文章
He is the tallest in our class.
彼は私達のクラスの中でもっとも背が高いです。
上の例文の意味を確認していきましょう。
通常の文章については特に考える必要はありません。
原級の文章については、「比較して、同じだ」という意味になります。
文章中の形容詞である「tall」がもともとの形となっているため、「原級」という名称をしています。
続いて、比較級です。
比較級は、2つの物や人を比較して、「AよりBだ」という意味になります。
最後に最上級です。
最上級は、特定の集団などの中で「一番〜だ」という意味になります。
このように、いろいろな比較表現がある中で、今回は比較級について説明していきます。
比較級とは2つの物や人を比較するときに用いる表現のことです。
上でも挙げた例文で確認していくことにします。
He is taller than me.
彼は私より背が高いです。
これがもっともオーソドックスな比較級の文章です。
理解しやすいように分解して考えていきましょう。
He is tall.
彼は背が高いです。
「tall」は形容詞で「背が高い」という意味があります。
この文章に、比較の対象として「me(私)」を入れると以下の文章になります。
He is taller than me.
彼は私より背が高いです。
この比較級の作り方を公式として表すと、以下のようになります。
ここまでは「tall」という形容詞で説明してきましたが、比較級は副詞でも使うことができます。
以下、副詞の比較級の例文です。
He runs faster than me.
彼は私よりも速く走ります。
「fast」は副詞で「速い」という意味です。
ここまで、比較級の作り方について公式として説明しましたが、その公式どおりにいかない場合があります。
「形容詞+er」「副詞+er」の部分は、形容詞と副詞によってどのような形にするかが変わってきます。
この詳細については、今後の講義の比較級の作り方を参考にしてください。
以下は比較級の肯定文です。
He is younger than me.
彼は私よりも若いです。
これを否定文にすると、以下となります。
He is not younger than me.
彼は私よりも若くないです。
否定形では、通常の否定文とまったく同じ考え方で、「be動詞+not」もしくは「don't V」という形にします。
続いて、比較級の疑問文を確認していきます。
Is he younger than me?
彼は私よりも若いですか?
比較級の疑問文も通常の疑問文と作り方は同じ考えになります。
以下のように、疑問詞を使った比較級の疑問文もよく使います。
Who is younger, Tom or Ken?
トムとケン、どっちが若いですか?
このように「人」に対しては、「Who is 比較級, A or B?」という形で、「AとBで、どっちが〜ですか?」という意味になります。
Which is biggerr, this book or that one?
この本とあの本、どっちが大きいですか?
このように「物」に対しては、「Which is 比較級, A or B?」という形で、「AとBで、どっちが〜ですか?」という意味になります。
これまで、以下の例文を多用してきました。
He is taller than me.
彼は私より背が高いです。
この例文が含む意味として、以下のニュアンスがあります。
"文章中の最初に登場する「he」について、すでに分かっているmeを比較の対象として、「he」の大きさを分かりやすく伝える"
噛み砕いて説明するならば、比較の対象として後から登場する「me」の身長の高さが分かっている状態で、それと比べて「he」はどうなのか、ということです。
このように、比較の対象として具体的に分かっている方を後に挙げます。
ここまでの説明と反する例外的な文法となりますが、比較の対象を挙げない比較級というものがあります。
以下、その例文です。
Women live longer.
女性は(男性より)長生きです。
「女性と比較されるのは男性でしょ」という具合に、比較の対象を語らずしても分かる場合は、上記の例文のように、比較の対象を挙げなくても文章として成立し、意味も通じます。
ここまでは、2つを比較して「どっちの方が〜だ」という比較級を説明してきましたが、「どっちの方が3倍〜だ」というような具体的な比較をすることもできます。
以下、その例文です。
He is five years younger than me.
彼は私より5歳若いです。
This new machine is 2 times faster than the old one.
新しいマシーンは古いマシーンよりも2倍速いです。
このように具体的な比較の量を表現することもできます。
注意点としては「2倍」と表現するときに「twice」を使いますが、比較級の場合は「2 times」を使います。
最後に、比較級の意味を持つが、これまで説明した比較級の形を取らない単語について説明します。
以下の例文を見てください。
He is 5 years junior to me.
彼は私よりも5歳若いです。
意味としては、これまで説明した比較級と同じく、「〜より…だ」という意味になりますが、「"形容詞/副詞+er"+than+比較の対象」という形にはなっていません。
このように、比較級の意味を持つが、通常の比較級の形を取らない「比較級起源の単語」というものがあります。
これが適用されるのは、以下に紹介する形容詞のみです。
そして、すべて「than」ではなく、「もともとの単語の形の形容詞+to+比較の対象」という形を取ります。
■比較級の意味を持つが、通常の比較級の形を取らない「比較級起源の単語」
形容詞 | 意味 |
---|---|
junior | 年下の |
senior | 年上の |
superior | すぐれた |
inferior | 劣った |
prior | 前の |
posterior | 後の |
参考までに、以下に1つ例文を挙げておきます。
The former is superior to the latter.
前者は後者よりも優れています。
最後に余談です。
ここまで、比較級の公式を以下のように説明していきました。
「形容詞/副詞+er」+than+比較の対象(目的格)
そのため、「than me」というように、目的格を用いて表現します。
しかしながら、実際の会話で、ネイティブスピーカーが「than I」というように「than+主格」を使うこともよくあります。
この理由について、詳細をまとめた記事「than I?than me?正しいのはどっち?」を用意しましたので、興味がある方はこちらも見てください。
次の講義はコチラ:最上級とは
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