30日間英語脳育成プログラムの評価
教材名
30日間英語脳育成プログラム
価格
全部購入で55,500円 ※(1)+(2)+(3)+(4)
初級脱出セット 39,500円 ※(1)+(3)+(4)
中級脱出セット 42,500円 ※(2)+(3)+(4)
(1)初級編単品 19,500円
(2)中級編単品 22,500円
(3)聞けて話せる英語実践セミナー 12,000円
(4)大人のためのやり直し英語講座<初級> 12,000円
送料無料
消費税込
購入後8日間の返金保証あり
中身
(1)初級編単品
テキスト1冊 全76ページ
CD2枚(英語、英語+日本語)
学習用ソフト1本
(2)中級編単品
テキスト1冊 全110ページ
CD2枚(英語、英語+日本語)
学習用ソフト1本
(3)聞けて話せる英語実践セミナー
DVD1枚 2時間6分
(4)大人のためのやり直し英語講座<初級>
DVD1枚 1時間34分
対象レベル
※私が感じた対象レベル
中級者
英検準2級〜
TOEIC500点〜
※販売元が公表する対象レベル
初級〜中級
英検4級〜
TOEIC300点〜
期待できる効果
日常英会話表現が分かるようになる
基礎的な英会話ができるようになる
リスニングの力が身につく
良いところ
効果の高いハードな学習ができる
権威ある教授が作った教材である
残念なところ
シャドーイングとディクテーションが中心のため難しい
やるのは自分という学習スタイルなので継続しづらい
パソコンソフトなので使い方を覚える必要がある
DVD2枚とも内容と比較して金額が高いと感じた
私の体験結果による口コミと評価
30日間英語脳育成プログラムを購入した理由は、かなり権威がありそうな肩書きの方々が開発に携わっているからでした。
言語学博士 御園和夫
関東学院大学法学部教授 串田美保子
関東学院大学文学部准教授 Joe Mckim
松山大学教授 金森強
英会話上達研究会代表 青木正一
どうでしょう、これだけの肩書きを見れば内容が良さそうだなと感じるのも理解していただけると思います。
教材の開発者の肩書きとしてはトップレベルではないでしょうか。
30日間英語脳育成プログラムは英会話に特化した英語教材です。
方法論としてはスピードラーニングやエブリデイイングリッシュ、ネイティブイングリッシュなどとは異なり、独自のものになっています。
30日間英語脳育成プログラムの学習方法
まずはじめに会話シーンの英語音声のみを何度も聞く
ディクテーションをする
(聞いた英語音声を紙に書き出す)
次に、音声とテキストのスクリプトを照らし合わせながら聞く
音声のみを聞く
英文を見ながら音読をする
シャドーイングをする
(英語の音声を聞き、それを追いかけるように同じ内容を話す)
以上のような工程で英会話を身につけるという学習方法をしています。
実際に使ってみて、この工程には穴があり、私は挫折してしまいました。
私が感じた「工程の穴」とは、「結局やるのは自分」ということです。(以下の写真を参照)
↑指示があるだけでやるのは自分
引用元:30日間英語脳育成プログラムの学習ソフト
英語教材のメリットというのは書店で売られている参考書との違いです。
参考書は自分でページをめくり、理解するというように自分でやっていかなければなりません。
だからこそ大変で続かないものです。
それに対し英語教材は金額が高い分、教材から指示があり、教材についていくかたちで学習ができるので、学習のハードルが低く、効率が良いのです。
しかし、30日間英語脳育成プログラムでは自発的に学習を進めていかなければなりません。
パソコンソフトで学習をするということなので、パソコンを使用して効率的に学習できることを期待していました。
しかし、実際に使ってみると、パソコンには指示が書かれているだけで終始「やるのは自分」、「自分で進めてください」というスタイルでした。
「それならばパソコンソフトにする意味ないじゃん!」とツッコミを入れてしまったことを覚えています。
他の英語教材のように受け身で学習することはできず、自発的に進めていくという学習方法であるため、その負担を大きく感じてしまったというのが30日間英語脳育成プログラムの第一印象です。
正直な感想として、このような学習スタイルならば、このパソコンソフトは必要ないと私は感じました。
そもそも近年、スマホユーザーが増えてパソコンを持っていない人が多くなったことを考えると、なおさらパソコンソフトは必要性がないとも言えます。
このパソコンソフトをなしにして、その分の教材の価格を下げた方が英語学習者としては喜ぶ人が多いと思います。
方法として、ディクテーションやシャドーイングの効果は間違いありません。
この方法に当然かのごとく目をつけているところはさすがだと思いました。
ディクテーションとシャドーイングの学習効果は高く、これらを継続すると短期間での上達が期待できます。
しかし、ディクテーションやシャドーイングに問題があるのも忘れてはいけません。
ディクテーションとシャドーイングは簡単ではなく、また、その負担も大きく、効果はあると分かっていてもなかなかできないものです。
私もそうだったのですが、これらを自発的にやれと言われても難しいので、初心者は高い確率でやらなくなってしまうのではと思います。
特にシャドーイングは人によってこれが顕著にあらわれる傾向があります。
シャドーイングは上級者向けの練習方法で、それを初級編からやるというのは無理があると感じました。
ディクテーションとシャドーイングができる人は高い効果が得られるが、できない人にはちょっと辛い内容だと言えます。
実際に私もこれらは苦手で、普段の学習の中では避けています。
ですので、あなたがディクテーションとシャドーイングを継続できるか、ということが1つの大きなポイントになるでしょう。
方法論としては正しいのですが、誰が使うかによって効果に差が出てしまいそうです。
次にですが、初級編の内容にも少し問題があるのでは?と思いました。
初級編と書いてあれば当然のことですが初心者がそれを使うことになります。
しかし、収録されているCDの音声はスピードが速く、また男性のスピーカーの発音がちょっと聞き取りづらいと感じました。
はじめに20回は聞くと指示がありますが、速くて聞き取りづらい音声のCDを初級レベルの人が聞いても得るものは少ないと思います。
この手の練習は英語の上級者にとっては良いと思います。
生の英語音声を聞き取る力につながるからです。
しかし、TOEICですら発音に癖のあるスピーカーは起用していないことを考えると、初級レベルからわざわざこのような聞き取りづらい音声で練習する必要はないと私は感じました。
もちろんリスニングの上達はしますが、他の教材と比較すると少しCDの聞き取りが難しいということは注意をした方がいいかもしれません。
以下の写真の引用元
30日間英語脳育成プログラムのテキスト41ページ
テキストの内容や英会話表現は基礎的
それに対してCDの音声は少し聞き取りづらい
不思議なもので、中級編のCDのスピーカーの方が初級編のスピーカーより聞き取りやすいです。
意図的にこうしてあるのか、特に理由なしに担当したスピーカーが偶然こうだったのかは分かりません。
しかし、私としては初級編と中級編のスピーカーを入れ替えた方がレベルに合わせた学習ができると思いました。
初級編、中級編ともに各30場面の英会話を学習することができます。
題材としては、ネイティブの会話表現をしっかりと取り上げているので良いと感じました。
基本的な英会話表現はひと通り網羅されています。
しかし、「会話シーン」を聞いていくというスタイルなので、フレーズ単位で学習をしていく教材よりも非効率な面があります。
やはり、よく使うフレーズから順番に覚えていくという方法の方が効率が良いのは言うまでもありません。
レベルとしては中級編の方が1つの会話シーンが長く、使われている語彙や文法も難しくなります。
学習の期間としては、初級編、中級編ともに1日1時間の学習をすれば30日間で終わります。
しかし、結局はシャドーイングを自発的に繰り返すことで英語が話せるようになるという方法なので、挫折してしまう人がいるだろうことが心配です。
シャドーイングは間違いなく効果がありますが、難しく、やるのも疲れるので続けるのが難しいものです。
大学受験のようなハードな学習を自分に課せる人には効果が高いのですが。
このあたりの感覚が、やはり「大学教授が作った教材だな」と思います。
高度な学習メニューをこなせる人を対象にした内容で、これらの人は短期間で高い効果を得られるのですが、普通の人の気持ちはカバーしきれていないと感じました。
だからこそ、合う人と合わない人が真っ二つに分かれそうです。
また、ただシャドーイングとディクテーションをするという方法であれば書店の参考書でも何とかなると思います。
シャドーイングとディクテーションは、はるか昔から行われている王道的な英語の学習方法で、私が学生のころは教科書でシャドーイングを行っていたくらいです。
まずは身のまわりにあるものをシャドーイングとディクテーションしてみてから購入を考えれば、どんな内容かイメージできると思います。
ここからは2本のDVDについての私の評価になります。
「大人のためのやり直し英語講座<初級>」と「聞けて話せる英語実践セミナー」というDVDがセットに含まれているのですが、これが私の望むものではありませんでした。
先ほど名前を挙げた大学教授が授業をしているものですが、セミナーというよりも大学の講義という内容でした。
「大人のためのやり直し英語講座<初級>」については、松山大学の金森強教授が講義をしています。
内容としては英語は表情をつけて楽しく話せということを言っているのですが、金森教授じたいが表情に乏しく、そんなに楽しそうに話をする人ではなかったので、私にはあまり伝わってきませんでした。
受講者が講義の中で笑うシーンや積極的に反応するシーンもあまりありません。
内容は「講義」です。
英語の学習についての話を聞いていくという講演のような内容であり、英会話のレッスンをするというものではありません。
また、問題点の指摘は多数してくれるものの、そのための具体的な解決策が分かりづらいと感じました。
例えば、「使える基礎力にするには基礎力から応用力にする必要があります」と言われ、「なるほど」と思うものの、そのために「何をすればいいの」ということには詳しく触れてくれません。
初心者を目線にしたはずのDVDなのに、話の抽象度が高いので理解に苦しむ人もいるかと思います。
タイトルと内容の関連性もうすく、これを見たからといって英語の学習が分かるというようなものではないと思いました。
セミナーのようなエキサイトさではなく大学の講義のように静かさが好きな人には良いDVDだと言えます。
「聞けて話せる英語実践セミナー」はさらに残念でした。
この30日間英語脳育成プログラムの開発者である言語学博士の御園和夫教授が講義をしています。
講義の中で、こうするといいということを教えてくれますが、その具体的なやり方は特に教えてくれません。
「英語を話す人は世界で何人いて、そのためには日本人も・・・」
「英語を専門職とする人は英検準1級以上が必要で・・・」
というような話が主であり、こちらも先述の「大人のためのやり直し英語講座<初級>」と同様に英会話のレッスンが主という内容ではありません。
こういう話は「知識」でしかなく、「英語の技能」にはなりません。
私が思うところ、英語学習者の多くはこのようなDVDには英会話のレッスンを期待していると思います。
英語でのレッスンにあたる部分は多くなく、日本語で話される講演を聞いていく内容なので、このDVDを見れば直接的に英語力の向上につながるというものではありません。
ホワイトボードにいろいろと書くのですが、誤字と脱字が多く、何か信頼感のなさを私は感じてしまいました。
さらには最初から最後までカンペを見ながらの話であったためエキサイトさに欠けるものでした。
私はセミナーDVDについて上記の2点を重視しているので、私には合いませんでした。
このあたりを気にせずに見られる人には問題はありません。
DVDの最後では「いいサイトがあるから見ると楽しいですよ」と言いながら自分が関係しているサイトの告知をしています。
「12,000円もするDVDでこんな告知までするのかよ!」と思わずツッコミを入れてしまいました。
これにはちょっと興ざめでした。
セミナーであればセミナーに徹してほしいところです。
↑終始カンペを見ながらの話でした
両方のDVDについて言えることなのですが、二人とも大学の教授です。
大学の授業ってどうでしたか?
目が覚めるほど楽しい講義をしてくれる教授はいましたか?
私はほとんど寝ながら講義を受けていました。
私と違い、学術的な静かな授業が好きな人には良い内容だと思います。
このDVD2本についても大学の授業を想像してもらえればどんな内容かが分かると思います。
「大人のためのやり直し英語講座<初級>」が90分で12,000円、「聞けて話せる英語実践セミナー」が120分で12,000円です。
1本2,980円くらいが英語セミナーのDVDは相場だと思います。
これらも1本2,980円程度であれば満足でしたが、1本12,000円だったので私にとってはちょっと高い出費になりました。
また、セミナーのDVDを買うメリットというのは講義をする人の話力だと思います。
内容は本に書いてあることでも、カリスマ講師の口から聞くと刺激的に体に内容が入ってきます。
私はTSUTAYAのDVDレンタルで関正生先生の講義を見て鳥肌が立つ感覚を覚えました。
しかし、この2人の教授にはそういう人を惹きつける話力を私は感じませんでした。
(講師としてのタイプが違うと言われてしまえばそこまでで、結局は人の好みによるものですが)
このような理由から、私のようにセミナーにエキサイトさを求める人が30日間英語脳育成プログラムを買うのであれば、このDVDなしで単品での購入が無難だと思います。
このへんは人によって感覚が違うと思います。
私の友人には、人を積極的に巻きこもうとする講義や話し方に迫力があるものはついていけない感じがして苦手という人もいます。
そのため、大学教授の講義を聞いてみたい人にこのDVDはおすすめです。
有名な大学教授が設計した学習メニューで、方法論として正しく、効果も高いのは間違いありません。
ちゃんと学習を継続すれば、3ヶ月〜半年程度で日常英会話がこなせるようになるでしょう。
もちろんリスニングについてもしっかりと身につけることができます。
偏った学習ではなく、スピーキングとリスニングの両方をバランス良く身につけられる教材です。
しかし、誰が使うかによって結果が大きく変わりそうなのは否定できません。
これはシャドーイングとディクテーションを学習の軸にしているからこそ、仕方のないことだと思います。
私が考える、誰が使うかによって結果に差が出にくいものとして、英会話教材ランキングで1位のネイティブイングリッシュが英会話習得にはおすすめです。
強い気持ちで自発的に学習できる人にはこの上ない教材ではないでしょうか。
英会話教材としてはポイントをしっかり押さえているのでディクテーションとシャドーイングなど、ハードな学習が好きという人におすすめの内容です。