代名詞とは
まずはこれだけ覚える!
代名詞は文章の中で一度登場した名詞を言い換えるための言葉!
「you、he、they、this」などがある!
今回は代名詞について説明していきます。
〜目次〜
代名詞とは
代名詞とは、会話や文章の中ですでに出てきた名詞を再び表すときに用いるものです。
厳密には、もっと幅広く、難解な役割もありますが、主として代名詞はこのような役割をしています。
例を挙げましょう。
「ケンタは会社をやめるみたいだよ」
「あぁ、彼は上司との関係のことで悩んでいたからね」
はじめのフレーズでは「ケンタ」と言っていますが、それに続くフレーズでは「彼」となっています。
「彼」とはこの場合、「ケンタ」のことです。
ここで言う代名詞は「彼」です。
読んで字のごとく、名詞「ケンタ」の代わりをしている名詞なので代名詞と言います。
代名詞の5つの分類
代名詞は以下の5種類に分けることができます。
代名詞の5つの種類
- 人称代名詞
- 指示代名詞
- 不定代名詞
- 疑問代名詞
- 関係代名詞
このように5つの種類に分類できる代名詞ですが、ここでは重要度の高い「人称代名詞」「指示代名詞」「不定代名詞」について掘り下げて説明していきます。
なお、「関係代名詞」については後の別の講義で詳しく説明していますので、コチラを参照してください。
人称代名詞
人称代名詞とは、「人」についての代名詞です。
人称(1人称「私」/2人称「あなた」/3人称「彼」など)・性別・数による区別があり、また、主格・所有格・目的格など文中での働きによって形が変化します。
これを一覧化したのが以下の表です。
【人称代名詞の変化早見表】
主格〜は/が | 所有格〜の | 目的格〜を/に | |
1人称単数 | I | my | me |
2人称単数 | you | your | you |
3人称単数(男) | he | his | him |
3人称単数(女) | she | her | her |
3人称単数(物) | it | its | it |
1人称複数 | we | our | us |
2人称複数 | you | your | you |
3人称複数 | they | their | them |
人物名(参考例) | Ken | Ken's | Ken |
また、「所有代名詞」と「再帰代名詞」というものも人称代名詞に含まれます。
「所有代名詞」と「再帰代名詞」という名前だけを聞くと分かりづらいのですが、以下の表を見れば何か分かるかと思います。
【所有代名詞と再帰代名詞の変化早見表】
所有代名詞〜のもの | 再帰代名詞〜自身 | |
1人称単数 | mine | myself |
2人称単数 | yours | yourself |
3人称単数(男) | his | himself |
3人称単数(女) | hers | herself |
3人称単数(物) | なし | itself |
1人称複数 | ours | ourselves |
2人称複数 | yours | yourselves |
3人称複数 | theirs | themselves |
人物名(参考例) | Ken's | (※)性別による |
(※)人物名が男性のときは「himself」、人物名が女性のときは「herself」となります。
ここで挙げた、主格・所有格・目的格および所有代名詞については、後述の人称代名詞の講義で文中での使用方法などを詳しく解説しています。
まずはザックリとでも「人称代名詞ってこんなもんなのだ」と知っていただければ十分です。
指示代名詞
指示代名詞とは、「物」についての代名詞です。
一度登場した「物」の代わりをする代名詞になります。
【指示代名詞の早見表】
指示代名詞 | 意味 |
---|---|
this | これ、こちら |
that | あれ、あちら |
it | それ、そちら |
these | これら |
those | あれら |
they | それら |
ここから下は上級者向けの知識になります。
初心者の人は読んで知る程度でまずはOKですし、理解が苦しいようなら読み飛ばしてください。
不定代名詞
これまで説明してきた人称代名詞や指示代名詞とは違い、不特定の「人・もの・数量」などを表すときは不特定代名詞を使います。
不特定代名詞のポイントは「不特定の」ということです。
不定代名詞にはone、other、another、several、some、any、all、both、each、either、neither、no、noneなどがあります。
■代表的な不定代名詞「one」
I've lost my cellular phone, but I don't need a new one.
携帯電話をなくしてしまいました、でも新しい携帯電話は必要ありません。
上の例文では、名詞「cellular phone(携帯電話)」を「one」で受けています。
つまり「cellular phone=one」というわけです。
これが不定代名詞「one」の使い方になります。
ここで必ず出てくる質問は、以下の文章とは何が違うのかということです。
I've lost my cellular phone, but I don't need it.
指示代名詞「it」を用いる場合と不定代名詞「one」を用いる場合の違いは何かということです。
指示代名詞「it」を用いた場合、「it」が表すのは「my cellular phone(私の携帯電話)」であり、まさになくしてしまった私の携帯電話になります。
それに対し、
I've lost my cellular phone, but I don't need a new one.
「one」を用いたこの文章では、「one」が表すのは「cellular phone(携帯電話)」であり、なくしてしまった私の携帯電話ではありません。
つまり、自分がなくしてしまった携帯電話ではなく、まったく別の新しい携帯電話を表しているというわけです。
噛み砕いて言うならば、指示代名詞「it」はまさにそのものを表し、不定代名詞「one」はそのものと同じジャンルのものを表すということです。
特定のものを示すから指示代名詞、不特定のものを示すから不定代名詞というよう、その名前のとおりになります。
再度、以下の例文で確認してみましょう。
I've lost my cellular phone, but I don't need a new one.
この例文は、「なくしてしまった自分の携帯電話も必要ないし、まったく別の新しい携帯電話も必要ない」というニュアンスです。
I've lost my cellular phone, but I don't need it.
こちらの例文は、「なくしてしまった自分の携帯電話は必要ない、だけどそれとは別の新しい携帯電話は必要がある」というニュアンスです。
■代名詞「one」を用いる場合の注意点
代名詞「one」は、前の文脈に登場した可算名詞の代用としてしか使用することができません。
可算名詞とは1つ、2つと数えることができる名詞のことです。
「oil」や「wine」などのように数えることができない名詞(不可算名詞)の代用として「one」を使うことはできません。
また、修飾語なしで代名詞「one」を使う場合は「a one」という形にはなりません。
【◯】
That new type of cellular phone looks useful, so I need one.
【×】
That new type of cellular phone looks useful, so I need a one.
以下のように「one」に対して修飾語を伴う場合は「a」が必要になります。
【◯】
I've lost my cellular phone, but I don't need a new one.
【×】
I've lost my cellular phone, but I don't need new one.
※修飾語は形容詞「new」です。
また、所有格の後に「one」を続けることはできません。
【×】my one→【◯】mine
【×】your one→【◯】yours
このように所有代名詞を用いる必要があります。
細かいことですが、注意をして使うようにしてください。
日本語と異なり、英語では代名詞を積極的に使います。
以下の例によってそれを実感できるはずです。
Where is Ken?
ケンはどこにいますか?
この質問文に対する英語での回答は以下のとおりです。
He is away on a business trip.
彼は出張に行っています。
もし、これが日本語での回答であれば、以下のようになるはずです。
ケンは出張に行っています。
※代名詞を使わないパターン
出張に行っています。
※主語を省略するパターン
英語のように代名詞を用いて「彼は出張に行っています」と日本語で回答をする人は多くはいないはずです。
英語でのルールとして、一度会話や文章中に登場した名詞を何度も繰り返し使うのはくどくなってしまうので、二度目以降は代名詞を使用して表現するようにしましょう。
そして、代名詞は文章中のどこに位置するかによって形が変わってきます。
これについては後の人称代名詞の講義でさらに詳しく説明をしていきます。
現段階では、代名詞は「会話や文章の中ですでに出てきた言葉を再び表すときに用いるもの」ということだけ知っておきましょう。
次の講義はコチラ:形容詞とは
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