スーパーエルマーの口コミと評価
教材名
スーパーエルマー
価格
CBSコース(中級者)
59,400円(税込)
送料無料
クレジットカードにて分割決済あり
VOAコース(初級者)
56,100円(税込)
送料無料
クレジットカードにて分割決済あり
ともに無料のお試しセットがあります。
初級者用と中級者用となっていますが、実際の対象レベルはもう少し高めだと感じました。
中身
CD20枚
テキスト7冊
※CBSコース、VOAコースともにこの内容です。
対象レベル
中〜上級者
英検準2級〜
TOEIC500点〜
期待できる効果
TOEICで高得点を取れるリスニング力が身につく
英語を英語として理解して聞く思考回路が身につく
良いところ
高速音声で学習をするので英語の資格試験に強い
残念なところ
価格が高い
CBSコース、VOAコースともにボリュームがあるが、題材が変わるだけで学習内容は同じ
私の体験結果による口コミと評価
スーパーエルマーが重点を置いているポイントは下記の2点です。
・英語を英語として理解する脳の回路を作ること
・高速音声でリスニング力を鍛えること
これらの特長について私が実際に使ってみた感想を書いていきます。
「英語は日本語と語順が違うから、英文は後ろから日本語に訳しなさい」
多くの人が中学で初めて英語を習ったとき、先生からこのように教えられたことだと思います。
これはある意味正しいです。
このような方法をとれば英語の意味を機械的に日本語にすることはたしかに可能です。
中学生レベルの英語を目指すのであればこれでも満足でしょう。
しかし、英文を最後まで見てから意味を考える、最後まで聞いてから意味を考えるという方法では理解が遅くなってしまうため、より高度な英語力を身につけるには現実的な方法ではありません。
英語を一度すべて聞き取ってから一括して日本語にして意味をつかむのではなく、聞いたらすぐに意味をつかんでいく必要があります。
スーパーエルマーではこのトレーニングを徹底して行います。
In the early 1980's several Japanese firms plunged enthusiastically into fuzzy research.
(中級者向けのCBSコースでもこのレベルの英文なので内容は簡単ではありません)
まずはこの文をセンスグループという定義で区切ります。
In the early 1980's/several Japanese firms/plunged/enthusiastically/into fuzzy research.
この区切ったセンスグループごとに文頭から順番に意味を理解していきます。
In the early 1980's(1980年代の初めに)/several Japanese firms(いくつかの日本企業が)/plunged(飛びつきました)/enthusiastically(熱心に)/into fuzzy research.(ファジー理論に。)
このように英文をセンスグループに区切り、そのセンスグループごとに意味をつかんでいけば英語の訳を文末から考える必要がなくなります。
スーパーエルマーではこの練習をHop、Skipという2段階で行います。
Hopでは、
In the early 1980's/
1980年代の初めに
several Japanese firms/
いくつかの日本企業が
plunged/
飛びつきました
enthusiastically/
熱心に
into fuzzy research.
ファジー理論に。
このように、第一センス→日本語、第二センス→日本語、第三センス→日本語という順に英語と日本語を交互に聞きます。
これにより英語を文頭から理解していくということが自然とできるようになります。
次にSkipでは、
In the early 1980's/
several Japanese firms/
plunged/
enthusiastically/
into fuzzy research.
このように1つの英文を、第一センス→ストップ(意味を理解)、第二センス→ストップ(意味を理解)、第三センス→ストップ(意味を理解)という形で英語を聞いて自分でその意味を理解していくという作業をします。
これにより英語を文頭から理解していくという能力が強化されます。
そして、最後にJumpというステップがあり、このJumpでは通常の音声を聞いてHop、Skipの内容を体感することが目的です。
HopとSkipを繰り返すことで英語を文頭から理解するという能力が確実に身につきます。
私は2週間ほどで効果を感じることができました。
英語を文頭から理解する能力が身につけば、リスニングもリーディングも理解する速さが上がります。
この方法は多くの人が書籍などでも勧めている方法ですが、教材のCDでこれを学習できるのがスーパーエルマーの良いところです。
続いて、もう1つの特長の高速音声でリスニング力を鍛える方法についてです。
これは上述のHop、Skip、Jumpに続くHyper-speedという学習で、このHyper-speedでは1.5倍速〜2倍速で英語音声を聞きます。
この高速音声の目的は通常速度を遅く感じさせるためのものです。
2倍速になると聞き取るのが非常に難しいですが、聞き取れる必要はありません。
あくまでも高速音声を聞くことで通常速度を体感的にゆっくりと聞こえるようにすることが目的だからです。
1.5倍速以上の音に慣れてしまうと通常速度の英語がとてもスローに聞こえるようになります。
私はいろいろな方法をTOEICのリスニングのスコアアップのために試してきましたが、このスーパーエルマーでの高速音声の学習はかなり有効的でした。
ですが、直接効果があるのはTOEICや英検のような資格試験に限定されてしまう気もします。
実際に外国人が話す英語と機械で速くした音に違いがあることは否定できません。
スピードについていく練習にはなりますが、ネイティブスピーカー特有のリエゾン(連音:前の単語の語尾と次の単語をつなげて発音する)を聞く練習ではないからです。
また、英語の初心者にはこの方法は有効ではありません。
ある程度、英語の正しい音が理解できる人にのみ高速音声で英語を聞くことは有効であると私は思います。
スーパーエルマーの中で題材として使われているものはCBSニュースやVOAニュースです。
そのため、ビジネス志向の英語を学び、身につけることができます。
これもTOEICの点数を上げる要因になります。
もちろん実際のビジネスの場面でも使うことができると思います。
ビジネス向けの英語をテーマにした英語教材は多くはないので、社会人で英語を学びたい人には重宝されるのではないでしょうか。
最後に発音についてですが、スーパーエルマーでは発音のイントネーションの学習のみを行います。
口の開け方や舌の位置などの学習は行いません。
スーパーエルマー開発者、東京SIM外語研究所のダン上野Jr.は英語の発音でもっとも重要なのはイントネーションだと言っています。
日本人の英語が通じないのもイントネーションがその大きな理由だそうです。
たしかにこれは納得がいく説です。
特に日本語は「子音」の扱いが英語とは大きく異なり、その発音が簡単ではありません。
日本語の「焼肉」をローマ字で書くと、「yakiniku」となります。
このとき、母音は「a i i u」で、子音は「y k n k」です。
すべての子音が母音とセットになっています。
それに対して英語では、「flower」という具合に「f r」が子音のみでも存在をすることができます。
このように、英語は子音単体でも音を成して存在をしますが、日本語では母音とセットでしか子音は存在をすることができません。
そのため日本人が英語の発音を習得するには子音の扱いがポイントになります。
日本人が英語の発音をするとき、日本語の母音があるかのように子音の発音をしてしまいます。
これが原因でイントネーションに不自然さが出てしまうわけです。
このイントネーションを修正するのがスーパーエルマーの発音の練習です。
スーパーエルマーでは英語と日本語の音節(単語の中に含まれる音の数)の違いに着目した発音練習を行います。
具体的な方法は教材に譲りますが、音節数を認識してそれに合わせた発音をするという方法です。
口の開け方などを学ぶことなく、ネイティブスピーカーのような発音に近づくことができます。
ただし、近づくことです、正確な発音ではありません。
正確な発音を身につけるには、やはり口の開け方と舌の位置などが重要になります。
これはお試しセットの無料サンプルでも詳細に学ぶことができます。
知って得する知識なのでぜひ知っておきましょう。
英語を英語として理解していく思考回路を作れるスーパーエルマーは私個人としては好きな教材です。
「ただ英語を聞くだけ」という特に工夫のないリスニングの教材も多いのですが、スーパーエルマーのリスニングの学習メソッドには多くの工夫があり、やはり学習効果としては高いです。
実際に、スーパーエルマーの受講者からTOEICで高得点を達成する人が多数いることにも納得ができます。
しかし、価格が5万円をこえてしまうのがちょっと残念です。
英語教材で5万円をこえるものは高い部類に入ります。
もちろんその分のボリュームはありますが、教材の中で取り上げている題材が変わるだけで学習内容は同じなのでちょっと過剰なボリュームかな、と感じました。
教材の内容としては良いものなのでTOEICのリスニングの点数に伸び悩んでいる人におすすめです。