「行く」なのになぜ「come」なのか
今回は、「今から行くよ」と英語で言うとき、なぜ動詞が「go」ではなく「come」を使うのかということについて説明していきます。
説明を分かりやすくするために1つ例を出します。
先日、自宅の近くでオーストラリア人の友人と待ち合わせをしていました。
集合時間は20時。
それなのに20時10分になっても来ません。
(外国人との付き合いで遅刻はよくあることです)
Where are you now?
どこにいるの?
とメールを送ってみたところ、その返信は、
I'm coming!
今行くよ!
との返信が来ました。
ここで多くの人がひっかかることは、「行く」なのに、「go」ではなく、なぜ「come」なのかということです。
実際に、このような場面では「come」を使うことが正解です。
「行く」という意味を伝えたいのに「come」を使う場合のルールがあります。
それは、相手との距離が近づくときは「come」を使い、相手との距離が遠くなるときは「go」を使うというルールです。
上に挙げた例の場合、オーストラリア人の友人は私の元へ向かっていて、私との距離が近づいているわけです。
そのため、動詞は「go」ではなく「come」を使うのが正解になります。
反対に相手の元へ向かう意思がない場合の「行く」は「go」を使うことになります。
ポイントは相手の元へ向かって距離が近くなるときは「come」を使うということです。
先ほどの場合で、もし、
I'm going!
と言ってしまうと、「もう出かけちゃうよ」というような意味になってしまいます。
つまりは、あなたの元ではなく、どこか別の場所に行ってしまうというニュアンスになるわけです。
これは間違いです。
しっかりと理解するためにもおさらいをします。
友人のAさんが行く予定のパーティーがあります。
Aさんがそのパーティーにあなたも行く予定かを尋ねてきました。
そのときあなたは何と回答するのが正解でしょうか?
以下の文の空欄に「go」か「come」の適切なものを入れてみてください。
I will ( ) to the party.
正解は「come」です。
なぜならば、お互い同じパーティーに行くため、相手(Aさん)との距離が近づくからです。
では、この場合はどうでしょう。
あなたはAさんと話しています。
来週パーティーがあり、Aさんがそのパーティーにあなたが行くか・行かないかを尋ねてきました。
【Aさん】
Will you go/come to the party?
ここで問題です。
Aさんが「Will you go to the party?」とあなたに言った場合、Aさんはこのパーティーに行くつもりでしょうか?
また、それとは逆にAさんが「Will you come to the party?」とあなたに言った場合、Aさんはこのパーティーに行くつもりでしょうか?
正解は、「Will you go to the party?」と言った場合、Aさんはパーティーに行くつもりではありません。
また、「Will you come to the party?」と場合、Aさんはパーティーに行くつもりです。
なぜなら、上で説明したとおり、「come」は相手との距離が近づくときに使うので、お互いにパーティーに行くことを暗に示すからです。
それに対し「go」はお互いの距離が遠くなるときに使うので、Aさんはパーティーに行かず、あなただけがパーティーに行くことを暗に示します。
このように「come」を使うか、「go」を使うかによって暗示的に事実を読み取ることも可能です。
ここで説明したとおり、「come」と「go」の使い分けをする場面は日常英会話でよくあります。
ですので、いつでも正確に使い分けができるよう、ここで説明したことをルールとしてぜひ覚えておいてください。
使い間違えると、相手に大きな誤解を生むことになってしまいます。
次は、「agree」の正しい使い方について説明をしていきます。
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