SVOtoVの不定詞とは
まずはこれだけ覚える!
SVOtoVの不定詞は、文章中の主語と不定詞toVの主語が異なる!
今回の講義では、SVOtoVの型を取る不定詞について説明していきます。
〜目次〜
SVOtoVの型を取る不定詞の基本
SVOtoVの型を取る不定詞について、まずは例文を見ていくことにします。
I advised him to study English.
私は彼に英語を勉強するように助言した。
この例文を要素ごとに分解すると、以下になります。
S=主語=「I」
V=動詞=「advised(adviseの過去形)」
O=目的語=「him」
上の例文には、不定詞「to study English」が含まれています。
しかし、通常の不定詞と異なることがあります。
それは、日本語訳を見ていただくと分かるのですが、「to study English」の主語にあたる部分が、文章の主語の「I」ではなく、文章の中の目的語にあたる「him」になっています。
不定詞が表す「英語を勉強する」のは「彼」なわけです。
通常の不定詞では、
I decided to quit smoking.
私はタバコを止めることを決意しました。
というように、不定詞「to quit smoking」の主語は文章の主語「I」になります。
これが先ほど出した例文との違いです。
このように文章中の主語と不定詞の主語が異なるSVOtoVの型を取る不定詞というものがあります。
この型を取る動詞はパターン化されているので、それらについて解説してきます。
SVOtoVのtoVが一般動詞の場合
| 形 | 意味 |
|---|---|
| allow O to V | OがVするのを許す |
I allow you to enter this building.
あなたがこの建物に入ることを許可します。
ask
| 形 | 意味 |
|---|---|
| ask O to V | OにVするように頼む |
I ask you to clean my room.
あなたに部屋を掃除してもらうよう頼みます。
force
| 形 | 意味 |
|---|---|
| force O to V | OがVするように強いる |
I force you to work hard.
あなたが一生懸命働くように強いる。
tell
| 形 | 意味 |
|---|---|
| tell O to V | OにVするように言う |
I told you to study hard.
あなたに一生懸命勉強するように言った。
want
| 形 | 意味 |
|---|---|
| want O to V | OにVしてほしい |
I want her to love me more.
彼女にもっと愛してほしい。
expect
| 形 | 意味 |
|---|---|
| expect O to V | OがVすることを期待する |
We expect our new manager to solve the problem.
私たちは新しい課長がその問題を解決することを期待している。
persuade
| 形 | 意味 |
|---|---|
| persuade O to V | OがVするように説得する |
I persuaded her to change her lifestyle.
私は彼女にライフスタイルを変えるよう説得をした。
上記以外にも同じくSVOtoVの型を取る代表的な動詞として、以下のものがあります。
| 形 | 意味 |
|---|---|
| advise O to V | OがVするように助言する |
| require O to V | OがVするように要求する |
| permit O to V | OがVすることを許可する |
| encourage O to V | OがVするように勇気づける |
| determine O to V | OがVするように決心させる |
| enable O to V | OがVすることを可能にする |
| urge O to V | OがVするように促す |
ここで挙げた例文は以下のようにthat節による書き換えができます。
SVOtoVの形
I told you to study hard.
that説を用いた形
I told that you study hard.
SVOtoVの形を取る動詞の例外「help」
「手伝う、助ける」という意味の動詞「help」もSVOtoVの形を取りますが、「to」が省略されるケースが多くあります。
This new technology helps you work more efficiently.
この新しい技術はあなたがより効率的に仕事をすることを手助けします。
このように「help」に限って「to」が省略されるケースがあり、大学受験などでよく狙われる問題になります。
SVOtoVのtoVがbe動詞の場合
I believe her to be honest.
私は彼女が正直であると信じています。
上記の例文のとおり、不定詞toVの箇所がbe動詞となっています。
このようなtoVの箇所にbe動詞がくるものは、文章の主語に続く動詞がパターン化されています。
文章の主語に続く動詞とは、SVOtoVの中の1つ目のVのことです。
「SV1OtoV2」と記述すれば、V1のことです。
どのようなV1がこれに該当するか以下に挙げます。
SV1OtoV2でV2がbe動詞になるV1
| 動詞 | 意味 |
|---|---|
| think | 思う |
| believe | 思う、信じる |
| consider | 考える |
| assume | 考える |
| suspect | 疑う |
| suppose | 推測する |
| guess | 推測する |
| presume | 推定する |
| find | 分かる |
| know | 知っている |
| discover | 気づく |
| recognize | 認める |
| report | 報告する |
| declare | 言明する |
| prove | 証明する |
SVOtoVのtoVがbe動詞の場合、文章をthat説を用いた形に書き換えることができます。
SVOtoVの形
I believe her to be honest.
that説を用いた形
I believe that she is honest.
今回の講義で挙げたように、SVOtoVの型を取る動詞は決まっています。
上の例で出した動詞と「to V」という不定詞が同じ文章にあれば、直感的にSVOtoVの文章だと見抜き、意味を理解するようにしましょう。
次の講義はコチラ:不定詞の慣用表現


