助動詞のmayとは
まずはこれだけ覚える!
助動詞「may」には「してもよい(許可)」・「かもしれない(推量)」・「しますように(祈願)」の3つの意味がある!
〜目次〜
- 助動詞の「may」とは
- 許可の意味のmay
- 推量の意味のmay
- 祈願の意味のmay
- mayの否定文の作り方
- mayの疑問文の作り方
- may wellの意味
- may(might) as wellの意味
- might as well V1 as V2の意味
助動詞の「may」とは
助動詞の「may」には主に以下の3つの意味があります。
許可:〜してもよい
推量:〜かもしれない
祈願:〜しますように
このように全く異なる3つの意味があり、かつ、それぞれの意味に含まれるニュアンスを理解することが重要になります。
それではさっそく上記3つの意味の「may」について詳しく解説していきます。
許可の意味のmay
You may go now.
行ってもよろしいです。
(許可の意味)
前回の講義では助動詞の「can」にも許可の意味があると説明しましたが、「may」には「上から目線の許可」というニュアンスがあります。
例えば、教師と生徒、上司と部下というように力関係がハッキリと上下に分かれている場合は「may」を許可の意味で使います。
「can」の場合は友達など力関係が対等な人、後輩など力関係が下の人に対して「いいよ」と許可をする場合に使います。
このよう「may」には「上から目線の許可」というニュアンスがあるため、以下のように「May I 〜?」という表現をよく使うわけです。
May I ask you a question?
質問してもよろしいでしょうか?
「May I 〜?」という表現は、目上の人に対して使う表現であり、とても丁寧な言い方になります。
推量の意味のmay
This picture may be fake.
この写真は偽物かもしれない。
(推量の意味)
このように「〜かもしれない」という推量も「may」によって表現することができます。
ここで重要なのは、「〜かもしれない」の確度はどれほどかということです。
おおよそですが「may」の確度は50%と言われています。
つまり上の例文で言えば、偽物である可能性が50%というわけです。
このように話し手自身も「どっちなんだろう」と確信が持てないときに「may」を使います。
また、「may」の過去形は「might」で、「might」は推量の意味でよく使われます。
発音を無理にカタカナで表せば「マイト」です。
This picture might be fake.
この写真は偽物かもしれない。
上の例文のとおり、意味としては過去形の意味になるわけではありません。
現在形で「〜かもしれない」という意味になります。
それでは、「may」と過去形「might」の違いは何かと言えば確度です。
「may」の50%に対して「might」はそれよりも確度が低くなります。
定量的に言えば30%程度と言えます。
可能性として「もしかしてそうかもしれない」というときに「might」を使うイメージです。
祈願の意味のmay
May my dream come true.
私の夢がかないますように。
(祈願の意味)
祈願の意味の場合のみ「may」が文頭に出て、倒置の形を取ります。
これはルールなので暗記してしまうしかありません。
また、上で説明したいずれの意味においても、「may」は助動詞なのでその後にくる動詞は必ず原形になります。
mayの否定文の作り方
「may」は上で説明した「許可の意味」の場合のみ否定形を取ることができます。
否定文の作り方は簡単で「may not」とするだけです。
You may not go now.
行ってはいけません。
「許可」の逆は「禁止」です。
このように「may」を否定形にして用いると「〜してはいけません」という禁止の意味になります。
同じく禁止の意味を表す「must not」もありますが、この両者が持つニュアンスは異なります。
「may」に許可の意味があるとおり、「may not」は「許可しません」「禁じられています」というニュアンスです。
それに対して「must not」は「してはいけません」「ダメです」という強い禁止の意味になります。
「may not」の「禁じられている」という意味とは違い、主観的に「ダメだ」という禁止の意味になります。
注意点として、「may not」には短縮形がありませんので、常に「may not」として使うようにしましょう。
mayの疑問文の作り方
疑問文は「May S V 〜?」という形を取ります。
May I ask you a question?
質問してもよろしいですか?
上でも説明したとおり、「may」を使った疑問文はもっとも丁寧なお願いをする場合に用います。
ビジネスの場面で本当によく使います。
私の考えでは、とりあえず「May I V 〜?」を用いてお願いをすれば、相手が不快な気分になることはないという感じです。
May I come in?
中に入ってもよろしいでしょうか?
これは英検の二次試験の面接で入室するときのお決まりのフレーズです。
may wellの意味
50%の可能性の「may」を用いた「may well」という熟語があります。
He may well quit his company.
彼が会社を辞めるのはもっともだ。
このように「may well V」という形で使用し、「Vするのももっともだ(許可)」「きっとVするだろう(推量)」という意味になります。
「may」には「してもよい(許可)」「かもしれない(推量)」という意味があります。
それに対して「well」の意味は「すごく」「十分に」という意味です。
そのため許可の意味では、「してもよい+well」→「すごく〜してもよい」→「〜するのももっともだ」という意味になります。
推量の意味では、「かもしれない+well」→「すごく〜かもしれない」→「きっと〜するだろう」という意味になります。
50%の可能性の「may」に「well」を加えているため、「may」よりも可能性が高くなるわけです。
ネイティブスピーカーの感覚では70〜80%と言えます。
may(might) as wellの意味
You may as well take a rest.
あなたは休憩をとった方がよいです。
上の例文のように「may(might) as well V」の形で、「Vした方がよい」という意味になります。
ニュアンスとして、「したくないならしなくてもいいけど、したほうがいいよ」という程度の強さになります。
つまりは「助言」であり、「had better V」のように「しなければマズイですよ」という「忠告」のニュアンスはありません。
学校の授業や文法書ではここで説明したように「may(might) as well V」の形で文章中での使い方のみが取り上げられています。
しかし、ネイティブスピーカーは「may」ではなく「might as well」については単独でも使用しています。
Should we get a salad bowl, too?
サラダも注文しようか?
Might as well.
せっかくだしね。
このように相手の提案などに対して特に否定や断る理由がないときに「せっかくだしね」という意味で「Might as well.」を単独で使用します。
might as well V1 as V2の意味
I might as well kill myself as work here forever.
ここでずっと働くくらいなら死んだ方がましです。
「might as well V1 as V2」の形で「V2するくらいならV1した方がましだ」という意味になります。
文法書によっては「V2するのはV1するのと同じようなものだ」という意味が記されている場合もあります。
しかしながら、これも考え直せば、「V2するのはV1するのと同じようなものだ」→「それだったらV1した方がいいよね」→「V2するくらいならV11した方がましだ」と解釈することができます。
注意点として、「might as well V1 as V2」の形で常に使われ、「may as well V1 as V2」のように「might」の代わりに「may」が使われることはありません。
次の講義はコチラ:助動詞のmustとは
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