助動詞のcanとは

チェックポイント まずはこれだけ覚える!

 

 

助動詞「can」は「可能:〜できる」「可能性:〜でありうる」「許可:〜してもよい」という意味を表す!

 

〜目次〜

 

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助動詞の「can」とは

 

助動詞の「can」は、ニュアンスとして、内部に潜む力・能力を表すときに用います。

 

具体的には以下の3つの意味があります。

  1. 「〜できる」という可能の意味
  2.  

  3. 「〜でありうる」という可能性の意味
  4.  

  5. 「〜してもよい」という許可の意味

 

それぞれの意味について例文とともに説明していきます。

 

 

可能の意味のcan

 

He can play soccer very well.
彼はサッカーをとてもうまくすることができます。
(可能の意味)

 

可能の意味の「can」には、「能力的にできる」というニュアンスがあります。

 

上の例文で言えば、彼は能力的にサッカーがうまくできるという意味です。

 

助動詞の後に続く動詞は原形になるというルールが存在するので、「can」の後は動詞の原形が続きます。

 

 

可能性の意味のcan

 

It can rain today.
雨が降る可能性があります。
(可能性の意味)

 

可能性の意味の「can」には、「起こりうる、ありえる、可能性がある」というニュアンスがあります。

 

上の例文では、雨が降る可能性を表すために「can」を用いています。

 

 

許可の意味のcan

 

You can eat this apple.
このリンゴを食べてもいいよ。

 

Can I eat this apple?
このリンゴ食べてもいい?

 

許可の意味の「can」は、「〜してよい」というニュアンスになります。

 

助動詞の「may」にも許可の意味がありますが、「may」は「〜してもよろしいですか」という感じでかしこまったニュアンスになります。

 

それに対して「can」は、仲の良い人に対して気楽に使う表現というイメージです。

 

「ちょっとこれしていい?」

 

「あー、いいよ」

 

日本語の会話で表せばこのような場面で使われるのが「can」です。

 

「Can I 〜?(〜してもいいですか?)」という質問に対する回答の仕方は以下のものが代表的です。

 

Yes, you can.
はい、大丈夫です。

 

Yes, of course.
もちろん。

 

Yes, please.
はい、どうぞ。

 

Sure.
もちろん。

 

No problem.
問題ありません。

 

I'm afraid you can't.
残念ですが、してはいけません。

 

I'm sorry you can't.
申し訳ありませんが、してはいけません。

 

また、「〜しましょうか?」と申し出る場合も「can」を使います。

 

Can I carry your luggage?
荷物を運びましょうか?

 

こちらから申し出ているのですが、この例文も「〜していいか?」という許可の意味を表しています。

 

これと似た表現で、「〜をください」という意味でも「can」を使います。

 

Can I have a blanket?
毛布をください。

 

「毛布をください」という意味になりますが、本来は「毛布をもらってもいいですか?」という意味です。

 

許可の意味の「can」にはこれらの使い方があります。

 

 

canの否定文の作り方

 

助動詞「can」を用いた否定文は以下の形を取ります。

 

cannot V
Vできない

 

I cannot understand that.
私はそれが理解できません。

 

「cannot」は短縮形で「can't」となります。

 

カタカナで表せば「キャント」ですが、オーストラリア人は「カント」と発音したりします。

 

可能性の意味の「can」の否定形「can't」は、シーンや文脈によっては強烈な否定の意味を表現することができます。

 

That can't be true.
それが本当のはずがない。

 

このように、シーンや文脈によっては可能性の完全否定を表す意味を持ちます。

 

 

canの疑問文の作り方

 

助動詞「can」を用いた疑問文は以下の形を取ります。

 

Can S V〜?
SはVすることができますか?
SにVしてもらってもいい?

 

Can you play soccer?
あなたはサッカーをすることができますか?

 

Can you tell me why?
なぜか教えてもらってもいい?

 

疑問文の場合は、文末を上げて発音します。

 

 

canの過去形

 

「can」の過去形は「could」です。

 

「could」を用いることで、可能・可能性の意味の場合は過去を表すことができます。

 

He could play soccer very well.
彼はサッカーをとてもうまくすることができました。

 

注意すべき点は、許可の意味の場合は過去形にはならないということです。

 

Could I eat this apple?
このリンゴを食べてもいいですか?

 

このように「could」を用いることで、

 

Can I eat this apple?
このリンゴ食べてもいい?

 

と尋ねるのよりも丁寧なニュアンスを持たせることができます。

 

これについてより詳しく知りたい人はコチラをどうぞ。

 

英語は助動詞の使い方で丁寧な表現ができるようになる

 

また、後述する「be able to 〜」を用い、「was able to 〜」や「were able to 〜」という形によって過去形を表すこともできます。

 

ただし、この場合はニュアンスが変わってくるので注意が必要です。

 

 

canの未来形

 

未来形を表すには助動詞の「will」を用います。

 

しかし、助動詞の「will」と「can」を重ねて使用することはできません。

 

これは助動詞のルールです。

 

【×】
I will can play soccer very well.

 

そのため、ここで登場するのが「can」の言い換えである「be able to」です。

 

【◯】
I will be able to play soccer very well.

 

このように「will」と「can」がケンカしないように「will be able to」を使うようにする必要があります。

 

 

「can」と「be able to」の違い

 

「can」は「be able to」に書き換えることができると説明している文法書は多いものの、「can」と「be able to」の違いについて触れている文法書は多くはありません。

 

しかし、英語を話すにあたっては大切なことなので、中級者以上に向けた知識として「can」と「be able to」の違いについて説明していきます。

 

一般的に言われている「can」と「be able to」の違いは、

 

「can」は身に備わった能力を表す

 

「be able to」は一時的な能力を表す

 

ということです。

 

そして、特に過去形のときに「can」と「be able to」の違いが顕著となり、使い分けが求められます。

 

つまりは「could」と「was(were) able to」の違い・使い分けということです。

 

I could get 800 on TOEIC.
TOEICで(毎回のように)800点を取ることができた。
※800点を取る能力があったというだけで、実際に毎回受けたわけではなくてもOK。

 

I was able to get 800 on TOEIC.
TOEICで(一度だけ)800点を取ることができた。
※実際に800点を取ることができた。

 

このような意味の違いがあります。

 

「was(were) able to」は、過去に実行したこと、過去の1回の動作を表します。

 

意味として、過去形での使い分けしか成立しないという感じです。

 

なぜなら、現在形の場合は、「一度だけ800点を取ることができる」という不自然な意味になってしまうからです。

 

現在形の場合は「can」と「be able to」の厳密な使い分けを考慮する必要はありません。

 

 

「be unable to」の意味

 

相手に何かお願いごとをされ、それに応えられない場合に以下のように回答をしたします。

 

I can't do that.
私はそれができません。

 

この場合、「能力的にできない」という意味と、自分の意思で「やりたくないからできない」というニュアンスが含まれます。

 

では、「やりたいけど、事情があってできない」というような致し方のない場合はどう表現すればよいのでしょうか。

 

ここで登場するのが「be able to」の否定形の「be unable to」です。

 

I'm unable to do that.

 

「I'm unable to do that.」は「できたらいいとは思うのですが、他との兼ね合いなどもありできないです」という事情を匂わせるニュアンスを持たせることができます。

 

そのため、人に何か頼まれたことを「できません」と断るとき、特にビジネスのシーンでは「be unable to」が使われることがほとんどです。

 

このように、相手に配慮をした「できません」を表すときは「be unable to」を用いるようにすると、1つ上のコミュニケーションが取れるようになります。

 

 

canを使ったいろいろな表現

 

■cannot do ・・ enough

 

「cannot do ・・ enough」という形で「いくら〜してもし過ぎることはない」という意味になります。

 

We cannot respect our parents enough.
私たちは両親をいくら尊敬しても尊敬しすぎることはありません。

 

ニュアンスとしては、「どれだけ尊敬しても尊敬が足りません、だからもっと尊敬しましょう」という感じです。

 

■cannot do ・・ too much

 

上で説明した「cannot do ・・ enough」」と同じで、「cannot do ・・ too much」という形で「いくら〜してもし過ぎることはない」という意味になります。

 

We cannot respect our parents too much.
私たちは両親をいくら尊敬しても尊敬しすぎることはありません。

 

 

■cannot help 〜ing

 

「cannot help 〜ing」という形で「〜せざるをえない」という意味になります。

 

I cannot help crying.
私は泣かずにはいられません。

 

ニュアンスとしては、「したいわけではないけど、そうなってしまうんです」という感じです。

 

 

 

次は「can」とは違ったニュアンスの許可の意味を持つ助動詞「may」について詳しく説明していきます。

 

次の講義はコチラ:助動詞のmayとは

 

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