命令文とは
まずはこれだけ覚える!
命令文は、人に何かを命令するための文章!
Clean your room.
「部屋を掃除しなさい。」
主語がなく、動詞の原形を用い、「〜しなさい」という意味になる!
命令文とは、「〜しなさい」というように、人に何か命令をするときに使用する表現です。
英語の命令文の特徴は、「主語がないこと」、「動詞の原形を用いること」です。
その理由は、命令する相手の対象が必ず「you(あなた)」だからです。
また、命令する内容は、まだ起こっていないことであり、それは過去のことでも現在のことでもありません。
そのため、動詞の原形を用います。
〜目次〜
- 基本的な命令文の例文
- 命令文の否定形
- 「never」を用いた命令文の否定形
- 命令文の注意点
- 「please」を用いた命令文
- 「Will you〜?」「Let's〜」などの命令表現
- 命令文, +and 〜
- 命令文, +or 〜
- 命令ではない命令文
基本的な命令文の例文
まずは一般動詞を使った命令文です。
Stop.
やめなさい。
Stop eating.
食べるのをやめなさい。
このように、一般動詞を使った命令文は、一般動詞の原形からはじまり、文末に「.」を付与します。
そして、「〜しなさい」という意味になります。
続いて、be動詞を使った命令文です。
Be quiet.
静かにしなさい。
Be positive.
前向きでいなさい。
be動詞を使った命令文は、be動詞の原形の「be」からはじまり、文末に「.」を付与します。
そして、「〜しなさい」「〜でいなさい」という意味になります。
これらが命令文の基本形です。
命令文の否定形
命令文にも否定形があり、be動詞・一般動詞いずれの場合でも文頭に「Don't」を付けます。
文頭なので、「Don't」は大文字から書き出すようにしましょう。
Don't be shy.
恥ずかしがるな。
Don't smoke here.
ここでタバコを吸うな。
これらは「〜してはいけない」という「禁止」の意味を表します。
「never」を用いた命令文の否定形
上で説明した「Don't」の代わりに「Never」を用いることで、より強い禁止の意味を表す命令文になります。
Never smoke here.
ここでタバコを二度と吸うな。
このように「決して〜をするな」「二度と〜をするな」という意味になります。
もともと「never」には「二度と〜ない」という意味があるので、「Don't」を用いる場合よりも、禁止の意味が強くなります。
「Never」を用いた禁止表現は、相手に対して怒鳴りつけるような非常に高圧的な禁止の意味を与えるので、使用には注意が必要です。
命令文の注意点
ここまで説明した命令文は、「〜しなさい」「〜するな」「決して〜するな」という意味のため、当然ですが、使用するシーンや相手を考慮する必要があります。
たとえば、母親が自分の子供に対して注意をする、先輩が後輩に対して注意するなど、使用するシーンや相手は限られるはずです。
仮に年齢の違いがあったり、役職の差があったりする場合でも、会社で上司が部下に対して使用することなどは決して適切ではありません。
そのため、命令文のような高圧的な命令のニュアンスのない表現を使用することになります。
以下、そのような高圧的な命令のニュアンスのない表現について説明していきます。
ちなみに、命令文と同じ意味を持つ表現として「must(〜しなければならない)」や「must not(〜してはならない)」もありますが、これらもここで説明した命令文と高圧的な印象は同じです。
そのため、使い方には注意が必要です。
その詳細についてはこちらで説明しています。
「please」を用いた命令文
命令文に「please」を付けると、少し丁寧な命令表現になります。
Please give me a hand.
手伝ってください。
通常の命令文は「〜しなさい」という意味に対し、「please」を付けると、「〜してください」という意味になり、丁寧さが増します。
「please」の位置は流動的で、文末に付けることもあります。
Give me a hand, please.
意味もニュアンスも、ともに「please」を文頭に用いた場合と同じになります。
「Will you〜?」「Let's〜」などの命令表現
命令文とは違い、命令表現というものもあります。
Will you show me the way to the station?
駅までの道を教えてくれませんか?
「Will you 〜?」で、「〜してくれませんか?」という意味になります。
命令している高圧的なニュアンスはありませんが、丁寧に相手に命令をしているようなイメージです。
定義上、「命令表現」と言われますが、このように丁寧な表現なので、言われた側は決して命令をされていると感じることはありません。
続いて、「Let's〜」と「Shall we〜?」を用いた命令表現についてです。
Let's meet on Friday.
金曜日に会いましょう。
Shall we dance?
踊りましょう。
これらもともに命令表現と定義されますが、「誘う」というニュアンスが強く、「命令」というニュアンスはあまりありません。
ともに相手を誘うための表現であり、互いにほぼ同じ意味になります。
違いとしては、「let's」を用いた場合の方が誘い方が強くなるということです。
ともに回答としては、
Yes, let's.
はい、そうしましょう。
No, let's not.
いいえ、やめておきましょう。
となります。
また、「let's」は否定形でも使うことができます。
Let's not talk about it.
それについて話すのはやめましょう。
これに対しての回答は、以下のように英語特有のものになります。
No, let's not.
はい、やめておきましょう。
Yes, let's.
いいえ、話しましょう。
命令文, +and 〜
「命令文, +and 〜」で、「〜しなさい。そうすれば〜です。」という意味になります。
Study English hard, and you will be a good speaker.
一生懸命英語を勉強しなさい。そうすれば、良い英語話者になれるよ。
これも命令文の中でよく使う表現です。
命令文のみで終わってしまうと高圧的な印象だけが残りますが、その後に少しフォローを入れるというイメージです。
命令文, +or 〜
「命令文, +or 〜」で、「〜しなさい。そうしなければ〜です。」という意味になります。
Study English hard, or you can't pass that exam.
一生懸命英語を勉強しなさい。そうしなければ、その試験は通過できません。
これは、相手へより強制力を高める、切迫するような命令文の表現なので、使う場面には慎重になる必要があります。
命令ではない命令文
英語を勉強している人なら、以下の表現を耳にしたことがあるかと思います。
Keep the change.
お釣りはもらってください。
※タクシーを降りるときによく使う定番の表現
Fasten your seatbelt.
シートベルトを締めてください。
※飛行機の機内でよく使われる定番の表現
Go ahead.
どうぞ。
Have a seat.
席をお使いください。
これらは形こそ命令文ですが、命令文のような高圧的なニュアンスはありません。
むしろ、丁寧なニュアンスを持ちます。
これらは決まり文句なので、そのまま覚えて使うようにしましょう。
命令文は人に何かを頼むのではなく、命令するための文です。
友人のネイティブスピーカーに確認をしたのですが、仮に「please」をつけても聞き手にとって多少高圧的なイメージがあるようです。
中学の授業などでは「please」をつければ丁寧な表現と習ったものの、実際の会話ではそうではないので注意をしましょう。
丁寧にお願いをしたいのならば、「Could you〜?」などを使うのが無難です。
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