英単語の学習は機械的な繰り返しをしない
単語の学習は繰り返しが一番効果的ということを解説しましたが、ただ繰り返し学習をすれば良いというものではありません。
同じ数をこなすにしても、繰り返しの仕方や気持ちの入れ方によって、まったくと言っていいほど結果が異なってしまうからです。
「繰り返しが効果的」と聞いて、その本質を理解せずにただ繰り返すことではあまり意味がありません。
よくある話として、20回繰り返して単語を書こうと決めた場合、この20回という数字が目標になってしまうということがあります。
そして、機械的にただただ20回繰り返しノートに単語を書くという学習をしてしまいます。
また、単語を書きながら頭の中で「1回、2回、3回・・」と数えてしまい、単語ではなく、数を数えることに集中してしまっているケースもあります。
まさに心ここにあらずといった感じです。
しかし、実際の目標は「単語を覚えること」です。
20回という数字は単語を覚えるための手段であって、それが目標ではありません。
仮に何回書こうとも、その作業が機械的でただ数をこなすことにしか焦点が合っていなければほとんど意味はありません。
繰り返しの数が多い分、時間を失うのにも関わらず得るものがないだけです。
これほど無駄なことはありません。
単語を繰り返し学習するときは、機械的に行うのではなく、意識を集中させて質を高めるようにしましょう。
英単語の定着度=学習の質×繰り返し数
このような公式で表すことができると思います。
学習の質を高めることと、繰り返す数を増やすこと、どちらも大切であり、どちらかが欠けていてはダメということです。
この両方が高いレベルにあることが理想です。
それではどうすれば機械的な繰り返しをしないですむようになるかを説明していきます。
基本的な原理として、単語の学習中に使っている体の部分を多くすると、機械的な繰り返しを防止することができるようになります。
見る
↓
見る+書く
↓
見る+書く+発音
↓
見る+書く+発音+聞く
このように単語の学習中に使う体の部分を多くすることができます。
多くなれば多くなるほど、機械的な単語の学習をすることが難しくなります。
そして、「見る」だけの学習をした場合と、「見る+書く+発音+聞く」の複合的な学習をした場合、どちらが記憶への定着が良くなるかは考えなくても分かるはずです。
当然のことですが、体の使う部分が増えれば増えるほど、脳は単語の学習に意識が向き、記憶も良くなります。
まずはこの意識付けだけでも持つようにしましょう。
実際のところ、「見る+書く+発音+聞く」のように体の使う部位が増えるほど、単語の学習自体の負担も増えます。
そのため、「見るだけ」とか「書くだけ」という手段を取る人が多いようにも感じます。
しかし、定着度を考えればより多くの体の部位を使った方が確実です。
大切なことは「ラクさ」ではなく「定着度」で考えることです。
ラクでも効果がなければ本当に意味はありません。
そして、自分が機械的な単語の学習をしていないかのチェックをすることも大切です。
学習した単語を本当に覚えることができているかを定期的に確認するようにしましょう。
確認をするときは、何個中何個間違えたのかを数値で定量的に評価するのがポイントです。
チェックをした結果、自分が単語を覚えることができていないと分かったら、先ほどの公式に戻り、「学習の質」か「繰り返し数」どちらに原因があるかを考えます。
原因があると感じた方をどうすれば強化できるかを考え、それを次からの単語学習から取り入れるようにします。
このサイクルにより、単語の習熟度は上がっていきます。
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