ディクテーションのやり方と期待できる効果
ディクテーションという定番の英語勉強法があります。
定番ではあるのですが、ディクテーションをすることの目的(期待できる効果)や正しいやり方を知らずして、ただやれと言われてやっている人がいるかもしれないので詳しく解説していきます。
ディクテーションとは、聞き取った英語を聞いたままペンを動かして書き出していくことです。
「dictation」の日本語訳は「聴音書き取り」なので、そのままの作業と言えます。
ディクテーションの目的は、英語の音を正確に聞き取る力をつけることです。
流れる英語を単語よりも細かい音単位ですべて聞き取るために行います。
やり方としてはとてもシンプルです。
とにかく流れる英語に意識を集中することです。
これは「聞き流し」という質の低いリスニングではありません。
すべての音を聞き取るような質の高いリスニングを目指します。
少し聞いてはCDを止め、書き出す、またCDを再生して聞く、そしてCDを止めて書き出す。
分からないところは何度も戻して聞く。
このようにわずか数分の英語音声に対してその何倍、何十倍の時間をかけてリスニングをすることです。
ですので、ディクテーションの題材としては30秒〜1分程度の短い英語音声を使うとよいです。
理想をいえば、聞いた英語を一字一句間違いなく書き出せることです。
しかし、綴りが分からないことや、聞き取れないことがあります。
そんなときはカタカナでOKなので聞いたまま書き出してみましょう。
そして、すべての英語を聞き終え、書き出したら、答え合わせをします。
答え合わせをすれば、自分がどの音が聞き取れていないかが分かります。
英語のスクリプトがない音声では答え合わせができないので、必ずスクリプトがある音声でディクテーションは行わなければなりません。
そして、次はそれを確認するかのように英語を聞くようにします。
ここまでしてやっと効果を生むことができるのがディクテーションです。
ディクテーションはこのような細かい作業で時間もかかるのであまり初心者向けではありません。
ディクテーションを学習に取り入れる時期としては、英語の学習を開始して数ヶ月が過ぎ、ある程度英語の音に慣れ、聞き取りができるようになってからがよいです。
また、学習に楽しさもないので、それも欠点だと思っています。
ですので、私としてはスクリプトを見ながら音を聞くということを繰り返し行う方がストレスもなく続けやすいと考えています。
効果はあるが好きな人はいない、これがディクテーションです。
やることで英語に対して嫌気がさすようでしたら無理にやらないことです。
最後に補足ですが、私は「聞いたものを書き出す」とディクテーションについて説明しました。
しかし、人によってはペンで紙に書き出さず、パソコンでタイピングしてディクテーションをする人もいます。
たしかにこちらの方が便利かもしれませんが、せっかくなら手で書くことで単語の綴りまで体に覚えさせた方が私はよいと思います。
パソコンが普及して日本人は漢字が書けなくなったと言われますが、ディクテーションもこれと同じです。
ディクテーションをするのなら、絶対に「手書き」をおすすめします。
ディクテーションをするためのアプリなども最近はありますが、こちらも手書きではないため効果は薄いというのが私の意見です。
iKnow!というディクテーションをできるサービスがかつては無料で利用できたため、私はそれを使用してタイピングでディクテーションをしていました。
しかし、実際に使ってみて聞き取りの面での効果は得られましたが、単語の綴りが習得できていないことに気がつきました。
やはり実際に手で書くことでディクテーションから得られる効果は最大化します。
このような理由から、ディクテーションのためにわざわざアプリや専用のソフトなどを購入する必要はないと考えています。
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