特許の取得を強調している教材

「独自の学習方法で特許を取得しています」ということを強調し、セールスポイントにしている英語教材がいくつかあります。

 

これらの内容が良い悪いに関わらず、特許の取得と英語の学習効果は無関係だと私は思っています。

 

どうしても人間は「特許」のような権威的な言葉があると信頼してしまうものです。

 

そのためにわざわざ特許を取得する、そしてそれを強調する、このような販売手法が存在しているわけです。

 

ここで一度、「特許」というものについて見ていくことにします。

 

以下は特許を取得するための要件です。
(Wikipediaから引用)

特許法上の発明であること
産業上利用可能性があること
新規性を有すること
進歩性を有すること
先願に係る発明と同一でないこと

 

特許の取得要件を見る限り、「優れている」かよりも「新しいか」ということが重要になっています。

 

つまり、新しい学習法であれば特許の取得ができるわけで、学習効果が高いから特許の取得ができるわけではありません。

 

また、誰が特許の審査をするのかと言えば、「特許庁長官」とされています。

 

特許庁長官や特許庁の人が誰かは知らないのですが、英語のプロではなさそうです。

 

つまり、この人たちは教材の新規性と他との差別性を見ているだけで、効果を見ているわけでもなければ、効果を見る目もないわけです。

 

特許とは英語の分からない第三者に「いいですよ」と言われている程度の価値しか英語教材においてはありません。

 

ましてや特許庁長官などきっと年配の方で、英語を学んだのは今から何十年前だろうかとも思ってしまいますし、英語教材の新規性や差別性が分かるほど現在の英語教材を知っているのかという疑問も残ります。

 

さらには、案件によって異なるようですが、特許は出願から取得までに2〜3年程度かかるとも言われています。

 

(だからこそ「特許出願中」という言葉をよく見かけるわけです)

 

特許取得には新規性や進歩性が必要とされていますが、取得までに2〜3年かかるようでは本当に新規性や進歩性が維持されているのかも疑問です。

 

特許を出願し取得するまでの間に新たな技術がどんどん世の中に出回ってしまっているように感じます。

 

ですので、私は英語教材が特許を取得しているからといってそれによってプラスの評価をすることはありません。

 

私は、絵で単語を覚える技術の特許を取得している教材で過去に失敗をしたこともあります。

 

このとき、いかに英語の学習効果と特許が無関係であるかが分かりました。

 

私としては特許の取得を一番のセールスポイントにしているような教材はちょっと寂しいです。

 

これからは「特許取得」という言葉を見かけても評価のポイントから外した方が無難だと思います。

 

そして、特許の取得には弁理士を雇うなど相当なお金がかかるようです。

 

それならば特許の取得など不要なので、教材の価格を下げてほしいというのが私たち英語学習者の気持ちではないでしょうか。


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