時間配分を明確にする
TOEICは時間との戦いになります。
多くの人が「試験時間が足りない」「未回答の問題がたくさんある」と嘆くとおり、かなりの速読力がある人しかリーディングセクションを時間内に終わらせることはできません。
実際のところ、高得点を取ろうと思うならば、すべての問題に回答することが絶対条件です。
考えれば当然ですが、TOEICは990点満点でありながら、未回答の問題がある時点で満点が990点よりも低くなってしまうからです。
これは相当なハンデになってしまいます。
また、正答率が8割くらいの英語力の人が200問すべてを回答できれば正答数は160問です。
しかし、150問までしか回答できなかった場合の正答数は120問になってしまいます。
このように考えれば、いかに時間内により多く問題を消化することが大切かがお分かりいただけるはずです。
時間内により多く問題を解くには、試験前に各パートにかける時間配分を必ず考えておかなければなりません。
そして、そのとおりに試験を進めていく必要があります。
リスニングセクションはスピーカーの声を聞くという形で受け身で終わっていきますので、時間配分を考える必要はありません。
誰が受けてもかかる時間は一緒です。
考えるべきはリーディングセクションです。
以下に私が目安にしている時間配分を記します。
パート5
全30問を10分
パート6
全16問を6分
パート7
1つの長文から成るもの全29問を27分
複数の長文から成るもの全25問を32分
私は自分が得意で、かつ、配点が低いであろうと思われるパート5とパート6は時間をあまりかけない戦略です。
そして、他の人が回答率・正解率ともに低いであろうと思われるパート7の複数の長文から成る問題に時間を多くかけています。
TOEICのスコアは相対評価なので、このような時間配分にすることで、高得点を取ろうという狙いです。
基本的に時間が余るということはありません。
リーディングセクションの75分間をどう使うかを私の数字を参考に自分のケースに落としこんで考えてください。
まずは各パートに何分かけるのかを明確にしましょう。
各パートに使う時間が明確になったなら、各パートが終了したときに実際の試験時間では時計が何時何分を指すかも覚えておいてください。
リーディングセクションはリスニングセクションが終わった13時45分ころからスタートします。
私の場合は、
パート5終了時に13時55分
パート6終了時に14時01分
パート7の1つの長文から成る問題終了時に14時28分
パート7の2つの長文から成る問題終了時に15時00分
となります。
試験当日は時計が何時を指すかで時間を管理する必要があるので、各パートの終了時刻が何時何分になるかということを把握しておいてください。
試験会場によっては時計が設置されていない場合がよくあるので、必ず自分で時計を持っていくようにしましょう。
自分なりの時間配分を明確にした次は、その時間内に問題が解けるように普段の練習からしておくことが重要です。
ぶっつけ本番ではうまくいきません。
そのために必要になるのはストップウォッチです。
Amazonや楽天でストップウォッチは1,000円程度で購入することができます。
10,000円近くする高性能のストップウォッチもありますが、これらは多機能であったり、小数点まで正確なタイムの計測が要求されるスポーツ用です。
TOEICに限っては何分何秒までザックリと計測できれば十分なので、安価なもので構いません。
何ならスマホのアプリなどでも十分です。
ストップウォッチで各パートごとに時間を測りながら問題を解いていきましょう。
時間を測っている間は他事は一切なしで、問題のみに集中します。
スマートフォンの電源ももちろんオフです。
ストップウォッチで時間を測りながら勉強することで、TOEICの体内時計のようなものができ上がり、自分が定めた時間配分にだんだんと従えるようになります。
そして、集中力も高まります。
私は時間内にすべての問題を解くことを想定しての時間配分を考えていますが、時間内にすべての問題を解くことができない人は、最後に1分ほど未回答のマークシートを塗りつぶす時間も設けておくとよいです。
時間内に解けない問題があってもマークシートは塗りつぶして運にかける、このスタンスも大切です。
こういう抜かりのない積み重ねが自己ベストへとつながります。
それでは次はTOEICの点数アップをするために重要な戦略について解説をしていきます。
次の講義はコチラ:TOEICの勉強しかしない