「助動詞 have Vpp」が表す意味とは
まずはこれだけ覚える!
「助動詞 have Vpp」の形で、現在から過去のことを振り返っての「推量」や「後悔・非難」を表す!
〜目次〜
- 「助動詞 have Vpp」が表すものとは
- cannot have Vppの意味
- could have Vppの意味
- may have Vppの意味
- must have Vppの意味
- need not have Vppの意味
- should have Vppの意味
- should not have Vppの意味
「助動詞 have Vpp」が表すものとは
「助動詞 have Vpp」という形を用いることで、現在から過去のことを振り返っての「推量」や「後悔・非難」を表現することができます。
「〜だったかもしれない」「〜だったに違いない」などという過去を振り返っての推量の意味や、「〜するべきだったのに、しなかった」という過去を振り返っての後悔・非難の意味です。
このように「助動詞 have Vpp」の形が表すものは、「過去に対する推量」と「過去に対する後悔・非難」の2つに分類できるので、それぞれの助動詞について順番に説明していきます。
まずは「過去に対する推量」の意味からです。
cannot have Vppの意味
【日本語訳】
Vしたはずがない
I cannot have told that.
私はそんなことを言ったはずがない。
ここでの「can」は可能性の意味です。
過去のできごとを振り返り、それを否定する意見を述べる表現です。
「言ったはずがない」という推量での意見であり、本当に言っていないかどうかは分かりません。
また、あくまでも推量での意見であり、本当に言っていないかどうかは関係ありません。
「cannot」の代わりに「can't」という短縮形を使うこともできます。
could have Vppの意味
【日本語訳】
Vしたのかもしれない
I could have lost my key.
私は鍵をなくしたのかもしれない。
ここでの「could」は可能性や推量の意味です。
過去を振り返り、それに対して「したのかもしれない」という意見を述べる表現です。
「なくしたのかもしれない」という意見であり、本当になくしたかどうかは分かりませんし、関係がありません。
この形では「can」ではなく、必ず「could」を使います。
may have Vppの意味
【日本語訳】
Vしたのかもしれない
I may have helped her.
私は彼女を助けたのかもしれない。
先ほど説明した「could have Vpp」と同じ意味で、過去を振り返り、それに対して「したのかもしれない」という意見を述べる表現です。
「助けたのかもしれない」という推量の意見であり、実際に助けたわけではありませんし、助けようとしていたのかも分かりません。
「may」の代わりに「might」を使うこともでき、この場合も意味は同じになります。
must have Vppの意味
【日本語訳】
Vしたに違いない
I must have helped her.
私は彼女を助けたに違いない。
これも推量の表現で、過去を振り返り、「したに違いないと思うが、実際には現実のことではない」というニュアンスがあります。
ちなみに「私は彼女を助けなければならなかった」というように義務の意味にはなりません。
これは完全に間違いです。
この場合は、以下のように表現するのが正解です。
I had to help her.
私は彼女を助けなければならなかった。
「must」の代わりに「have to」を用い、その時制を過去形にします。
つづいて、「過去に対する後悔・非難」の意味について説明していきます。
need not have Vppの意味
【日本語訳】
Vする必要がなかった(だけどしてしまった)
I need not have bought that.
私はそれを買う必要がなかった(だけど買ってしまった)。
過去を振り返り、「する必要がなかった、だけどしてしまった、しなければよかった」という後悔の思いを表現します。
You need not have bought that.
あなたはそれを買う必要がなかった(だけど買ってしまった)。
この場合は、過去を振り返り、「あなたは買う必要がなかった、だけどしてしまった、それは失敗だ」という非難の意味として解釈します。
should have Vppの意味
【日本語訳】
Vするべきだった(だけどしなかった)
I should have bought that.
私はそれを買うべきだった(だけど買わなかった)。
過去を振り返り、「するべきだった、だけどしなかった」という後悔の思いを表現することができます。
また、以下のように非難の意味にもなります。
You should have bought that.
あなたはそれを買うべきだった(だけど買わなかった)。
「買うべきだったけど買わなかった、それは判断ミスだと思う」というような非難の意味になります。
後悔・非難ともに「should have Vpp」とほぼ同じ意味として、「ought to have Vpp」を使うこともできます。
should not have Vppの意味
【日本語訳】
Vするべきではなかった(だけどしてしまった)
I should not have bought that.
私はそれを買うべきではなかった(だけど買ってしまった)。
上で説明した「should have Vpp」の否定形です。
「するべきではなかった、だけどしてしまった」という後悔の思いがあります。
同様に非難の意味もあります。
You should not have bought that.
あなたはそれを買うべきではなかった(だけど買ってしまった)。
「買うべきではなかったけど買ってしまった、それは失敗だと思う」というような非難の意味になります。
「should not have Vpp」とほぼ同じ意味として、「ought not to have Vpp」を使うこともできます。
「not」の位置には注意が必要です。
ここまで「後悔・非難」の意味を説明しましたが、言い回しとして、自分や自分たちなど一人称について話すときは「後悔」の意味となり、あなたや彼らなど二人称や三人称について話すときは「非難」の意味になります。
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