I don't really likeとI really don't like
英語の語順において、副詞の位置というのはそれほど問題視されません。
文中のどの位置にいても意味として差異はなく通じるものです。
しかし、今回紹介するのは副詞の位置によって意味が異なるものです。
一見同じに見える以下の2つの文ですが、意味は大きく異なります。
I don't really like it.
私はそれがそんなに好きではない。⇒ちょっと嫌い
I really don't like it.
私はそれが本当に好きではない。⇒大嫌い
このように副詞の「really」が修飾するものが何なのかよって意味に違いが生じます。
I don't really like it.
この文章では副詞「really」が動詞「like」を修飾しています。
そしてこの部分だけの意味を見ると「本当に好き」となり、それを「don't」で否定しています。
つまり意味としては「本当に好きなわけではない」となり、それを言い換えると「そんなに好きではない」という日本語訳になります。
I really don't like it.
この文章では、「really」が「don't like」を修飾し、「好きではない」を強調する形になっています。
つまり、「本当に好きではない」「まじで嫌いだ」という意味になります。
これまでの説明は副詞「really」が何を修飾するかという観点で説明をしてきました。
ですが、結局は「not」との位置関係が意味の違いをもたらしているというわけです。
「not」はそれ以降を否定することになるので、「not」の位置によって意味を考える必要があります。
それによって文章全体を否定するのか、それとも文章の一部分を否定するのかが変わってくるものです。
非常に細かい表現の違いですが、意味として大きな違いになるのでちょっと注意が必要です。