仮定法as ifの使い方
まずはこれだけ覚える!
「as if」は「まるで〜のように」という意味の仮定法!
今回の講義では、仮定法の慣用表現である「as if」の使い方について詳しく説明していきます。
※慣用表現とは・・・習慣として長い間広く使われてきた、ひとまとまりの言葉・文句や言い回しのこと
〜目次〜
- 仮定法as ifが持つ意味
- V1とV2に時間差がある場合の仮定法as if
- as if以降が現在形の場合の意味
- as ifのうしろに不定詞を置く形
- as thoughへの言い換え
- S looks as if〜
- S V as … as if〜
「as if」を用いた表現は仮定法の1種であり、以下の例文のとおり「まるで〜のように」という意味を持ちます。
He explains that to us as if he were a teacher.
彼はまるで先生であるかのように、それを私たちに説明します。
仮定法「as if」の使い方を公式として表すと、以下となります。
■仮定法「as if」の使い方の公式(※V1とV2が同じ時制の場合)
S1 V1 as if S2 V2p.
まるでS2がV2するかのように、S1がV1する
※V1がbe動詞の場合は「were」を使用する
※S1とS2が同じ主語(S1=S2)となる場合もOK
※Vp=動詞の過去形
注意するべきことは、「as if」に続く動詞は過去形になるということです。
なぜ過去形になるのか、その理由は仮定法過去に由来すると考えるとスムーズです。
以下は仮定法過去の文章の公式になります。
■仮定法過去の作り方の公式
If S1 V1p, S2 would(could,should,might) V2.
もしS1がV1なら、S2はV2だろうに。
※V1がbe動詞の場合は「were」を使用する
※S1とS2が同じ主語(S1=S2)となる場合もOK
※Vp=動詞の過去形
注目するべきは、仮定法過去の「If S1 V1p」というif節の部分です。
仮定法過去が「If S1 V1p」という過去形となるのと同じく、「as if」の場合もif節に相当する「as if S Vp」は過去形となります。
また、仮定法では、if節内の動詞がbe動詞の場合は「were」を使用します(1人称単数・3人称単数の場合でwasが使われることもある)。
そのため、「as if he were a teacher」となっています。
さらにもう1つ注意する点があります。
上の公式で、「V1とV2が同じ時制の場合」と記載しましたが、以下のように、V1が過去形の場合も、V2を過去形とします(過去完了形にはしません)。
He explained that to us as if he were a teacher.
彼はまるで先生であるかのように、それを私たちに説明しました。
上記の意味のとおり、文章の意味自体が過去形となります。
このように、V1とV2に時制の差がない場合は、「S1 V1 as if S2 V2p」の形で表現します。
話を戻して、「〜 as if S Vp」が持つニュアンスについて説明します。
意味としては「それっぽいんだけど、実際はそうではない」というニュアンスが含まれています。
「先生っぽいんだけど、実際は先生ではない」ということです。
このように、「実際は、先生ではない人のことを、まるで先生であるかのように仮定する」表現となります。
上では、V1とV2に時制の差がない場合は、「S1 V1 as if S2 V2p」の形で表現すると説明しました。
それに対して、V1とV2に時制の差がある場合は、どうすればいいのかということについて説明していきます。
これについても、例文で確認していくことにします。
He explains that to his mother as if he had seen that accident.
彼はまるでその事故を見たかのように、それを母親に説明します。
事故を見ていないのですが、「事故を見たかのように」と仮定しているのは過去のことであり、「母親に説明する」のは現在のことです。
このように、V1とV2に時制の差がある場合の仮定法「as if」の使い方を公式として表すと、以下となります。
■仮定法「as if」の使い方の公式(※V1とV2に時間差がある場合)
S1 V1 as if S2 had V2pp.
まるでS2がV2したかのように、S1がV1する
※S1とS2が同じ主語(S1=S2)となる場合もOK
※Vpp=動詞の過去分詞形
先ほど説明した「V1とV2が同じ時制の場合」と同じで、「as if」以降の文章の時制が1つ下がります。
ここまでの説明と反しますが、「as if」以降に現在形を用いた使い方もあります。
以下、例文で確認していきます。
You behave as if you are in bad mood.
あなたは機嫌が悪いかのように振る舞いますね。
この場合、この言葉の話し手が、「機嫌が悪いことが事実である」と判断をしているというニュアンスになります。
「機嫌が悪いことが事実でない、だけど機嫌が悪いかのように見える」と判断をしている場合は、先ほど説明したように、以下の例文となります。
You behave as if you were in bad mood.
あなたはまるで機嫌が悪いかのように振る舞いますね。
意味として、「まるで」が入るか入らないかの違いがあります。
事実でないことを仮定しているのか、事実であるのか、その違いによって「as if」以降の形が変わってきます。
「as if」のうしろに不定詞を置くこともあります。
He ran as if to escape.
彼はまるで逃げるかのように走った。
意味は「S1 V1 as if S2 had V2pp」の場合と同じです。
注意点は、S1=S2の場合のみ、「as if」のうしろに不定詞を置く形にできるということです。
ここまで「as if」について説明してきましたが、全く同じ意味を「as though」を用いて表現することもできます。
He explains that to us as though he were a teacher.
彼はまるで先生であるかのように、それを私たちに説明します。
ただし、私の意見として「as if」を使う人の方が多いと感じます。
そのため、まずは「as if」のみ覚えれば問題ありません。
ここからは「as if」と関連する表現を紹介していきます。
「S looks as if〜」で「Sはまるで〜のように見える」という意味となります。
以下、その例文です。
She looks as if she were an artist.
彼女はまるで芸術家のように見えます。
「as if」以降の時制は、ここまで説明したとおりです。
V1とV2に時制の差がない場合は、「S1 V1 as if S2 V2p」の形で表現します。
「S V as … as if〜」で「まるで〜のように…だ」という意味となります。
以下、その例文です。
He runs as fast as if an airplane flew.
彼はまるで飛行機が飛ぶかのように速く走ります。
※flewはflyの過去形
こちらも、「as if」以降の時制は、ここまで説明したとおりです。
「as if」より前の文章に着目をして「as if」以降の文章を構成するようにしましょう。
「as if」を用いた表現は、実際にはそうでなかったことがそうであったと仮定しているので仮定法というわけです。
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