日常英会話に必要な単語の数はいくつ?
日常英会話にはどれだけの数の単語が必要になるのでしょうか?
そもそもネイティブスピーカーの平均語彙力は3万語と言われています。
私の知る限り、中には7万語という意見もありましたが、多くの人は3万語という数字を挙げています。
※ちなみに7万語という意見は、Google元副社長兼日本法人社長の村上憲郎氏の書いた「村上式シンプル英語勉強法(以下の写真)」にあったものです。
この数字を元に考えると、日常英会話に必要な単語の数は3万語以下になることは分かりますが、果たして具体的にはどれくらいなのでしょうか。
近頃広まりつつある「グロービッシュ」という考えがあります。
グロービッシュとは、フランス人のジャン・ポール・ネリエール氏が提唱する「非ネイティブのための英語」で、簡単に言えば「非ネイティブは少ない単語や文法のみを使って英語でコミュニケーションを取りましょう、それが近道ですよ、それで十分ですよ」というものです。
このグロービッシュでは1,500語の基本単語とその派生語のみを使うことになっています。
グロービッシュが世界的に広まりつつあることを考慮すると、1つの意見として1,500語+アルファ程度の単語力でも日常英会話はこなせるという見方ができるわけです。
だからといって「1,500語です」というのを答えにしてしまうのも早計なので、私も書籍などで独自に調査をすることにしました。
そして、私が調査をした結果としていろいろな意見があることが分かりました。
↑調査に使用した書籍
人によって主張は異なるのですが、少ない人では「800語でいける!」という人もいました。
800語はちょっと少ないですが、ほぼすべての人が2,000〜3,000語という意見に収まりました。
そして3,000語よりも多い数字を挙げている人は私の調査ではいませんでした。
ということで、最大値である3,000語を日常英会話に必要な単語の数の答えにしたいです。
ではこの3,000という数字の単語を覚えるとどんな状態になるのか、面白いデータがあったので紹介をします。
英語圏で生活する中で出会う単語をよく使う順に並べます。
その上位3,000語を知っていれば日常英会話で使う単語の9割をカバーできる。
これが日本語の場合は75%しかカバーできない。
※引用元
一生モノの英語勉強法
祥伝社新書
鎌田浩毅氏 吉田明宏氏 著
9割カバーということを聞くと、3,000語を知っていればまず生活に不自由のない英語力があると言えそうです。
きっと800語や2,000語という意見があるのは、その程度の語彙力でも全体の7〜8割をカバーできるということに起因しているのだと思います。
私たちが日本語で生活する中でも毎日のように知らない単語が出てきます。
それでも特に生活に支障をきたすことはありません。
その理由はやはり、知っている単語の割合が高いため、知らない単語を正確に推測できるからです。
ですので、日常英会話を身につけるためにまずは英単語3,000語を目指していきましょう。
ちなみに日本語で3,000語覚えても全体の75%しかカバーできないのにもちゃんとした理由があります。
「私」という単語を例にしてみると、英語では一般的に「I」しかありません。
しかし、日本語では「私、僕、俺、自分」に代表されるようにいくつも別の言い方があります。
英語にはこの手の別の言い方が少ないので日本語よりも必要となる単語の数が少ないそうです。
学ぶ言語が日本語じゃなく、英語で良かったです(^^)
偶然ですが、平成27年現在、文化省の学習指導要領では中学と高校を通して3,000語の英単語の学習が義務付けられています。
この点からもやはり3,000語程度で日常英会話は何とかなるということが裏打ちされているように思えます。
しかし、これはあくまでも最低ラインの話です。
学習の義務を越えて大学受験となれば6,000〜10,000語が必要と言われています。
この数字からも分かるとおり、大学受験と日常英会話とではやはり目的が異なります。
つまりは、自分の過去を振り返って大学受験の英語ができなかったから日常英会話もできないという関係は成立しないということです。
日常英会話に求められる単語の数は少なく、大学受験よりも簡単です。
また、ネイティブレベルの30,000語を目指すとなると終わりなき旅になります。
私としてはこの数字を目標にすることはまったくおすすめしませんが、もし目指すなら終わりなき旅だと思って慌てずにゆっくりこの旅を進んで行ってみてください。
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