映画を見ると自然な会話のリズムが分かる
今回の講義では、映画を見ることが英語のスピーキングにどのような効果を及ぼすかについて説明していきます。
リスニングの学習方法のところで、注意すべき点を守れば映画を見ることはリスニングに効果があるという話をしました。
まともな会話が少ないアクションものなどを避けて正しいものを選べば、その中で聞く英語の量というのはかなりのものとなり、それを楽しみながらできるのも映画の良いところです。
ですが、映画を見ることの効果というのはリスニングに対してだけではありません。
スピーキングにおいても、英語の会話のリズムを知ることに大いに役に立つものです。
日本人には日本語の会話のリズムがあります。
知ってのとおり、相手の話を聞いてはそれに対してあいづちを打ったりということを日本人はしています。
他にも私たちは意識せずともできているのですが、会話と会話の間(ま)というものがあります。
これと同じように英語にも英語の会話のリズムや間というものがあります。
これは感覚的な話になってしまうので、うまく言葉で説明をすることができませんが、映画を見ることでこのような独特の英語のリズムや間が無意識にも身についてきます。
英語の会話において私が思うことは、
日本人ほどあいづちを頻繁に打たない
相手の話が完了するまで、こちらの話はしない
この2つはいつも感じていることです。
英語ではここぞというときにあいづちを打ち、重要でないことにはあいづちを打ちません。
つまりは日本人のように軽いあいづちは打たないということです。
英語は、人が話しているときはその人が発言権を持っているかのように話し続け、その人の話が終わったタイミングで、それに対して何か意見などを言うイメージです。
日本人の会話のように人が話している最中に、「そうだよね」「私も分かる」「俺だったら◯◯だと思うな」のように会話を横取りすることは通常ありません。
このあたりの英語特有の会話の作り方は映画を通してよく分かります。
また、「Mmm」「Oh」「Yeah」「OK」など、どのようなあいづちを入れているかもすごく参考になります。
さらには、どんなテンションでどんなスピードで英語を話しているのか、どのようなジェスチャーを使っているのかも参考になります。
このように実際の会話というのは英会話教材の会話シーンでは再現しきれていない場合が多いです。
同様に英会話学校でネイティブスピーカーと話すことはできても、ネイティブスピーカー同士の生の会話を聞けるサービスを提供していることはありません。
やはりそう考えると、日本にいる人がリアリティのある英会話の雰囲気を学ぶとなれば、映画から学ぶのがもっとも現実的で効率的だと思います。
レンタルビデオ屋で借りたり、動画配信サイトで見れば価格も安く、学習の手軽さもあります。
ぜひ活用してみてください。
ちなみにかなり雑学的な知識になりますが、世界中には英語を母国語としていない国なのに英語を上手に話す国がいくつもあります。
もちろん、教育システムの違いがこの根底にはあるのですが、アメリカの映画を見て育ったかどうかということも理由の1つにあるようです。
この例として有名なのが北欧のノルウエーです。
ノルウエーはノルウエー語が公用語ですが、多くの人が英語も上手に話します。
ノルウエーのテレビというのは内容が面白くないらしく、多くの人はテレビを見ずにアメリカの映画を見ているそうです。
そのため、自然と英語が上手になるそうです。
教育システムの違いが最大の理由ではありますが、映画を見ることの効果がこの話にはあらわれていると思います。
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