最初の数語を必ず聞き取るようにする
初心者がまずはじめに知るべきリスニングのテクニックを紹介します。
これは日常英会話でも役に立つテクニックです。
それは、最初の数語を必ず聞き取る意識を持つこと、聞き取る練習をすることです。
英語と日本語では文章構造(語順)が異なります。
英語は「主語+述語」から文章が始まります。
それに対し日本語では主語があって最後に述語がきます。
そのため日本語では「私は・・・トマトが好きじゃありません」というような形になるので、文章を最初から最後まで聞き取らないと結論が分かりません。
(そもそも日本語は主語を言わなくても成立します。「トマトが好きじゃありません」とだけ言えば、「私はトマトが好きじゃない」と相手に伝わるものです。つまりは文章の冒頭に重要な情報が現れづらいということです。)
逆に英語の場合は、文頭の数語をしっかりと聞き取れば、その文章が何を意味しているのか大きなヒントを得ることができます。
上の日本語を英語にしてみます。
「I don't like tomato・・・」
わずか文頭の4語を聞き取っただけでこの文書の結論である「私はトマトが好きではない」ということが分かってしまうのです。
日本語の場合は最後の述語を聞くまで「トマトが好きなのか、好きじゃないのか、そもそも話の結論は何なのか」が分かりません。
英語は文頭に「主語+述語」が来るという性質を利用してリスニングをしましょう。
・文章の主語は誰なのか
・肯定文なのか否定文なのか、それとも疑問文なのか
・現在形なのか過去形なのか、それとも未来形なのか
・どんな質問なのか(文頭の疑問詞で判断)
英語では文章のはじめの数語を聞き取るだけでこれだけのことが分かってしまいます。
そのため、リスニングの学習をする際は漠然と聞くのではなく、特に文頭を意識して聞くようにしましょう。
肯定文や否定文など相手が一方的に話す会話であれば、聞き取りができなくてもごまかすことは可能です。
適当にうなずいてさえいれば、それで話は進んでいくでしょう。
しかし、相手から何かを尋ねられている場合は必ずそれに回答をする必要があります。
日常の会話の中では、相手に何かを尋ねられることが頻繁にあります。
このとき文頭にくる単語は疑問詞です。
疑問詞のみ聞き取ることができれば何を尋ねられているかはほぼ分かります。
つまりは文頭の疑問詞さえ聞き取れれば、満点ではなくても最低限の回答をすることができるようになります。
疑問詞の中でも特に「when」と「where」は聞き分けが難しいので意識的に訓練をしておくとよいです。
これは初心者にとても有効なテクニックです。
TOEICのパート2でもこのテクニックはとても有効とされています。
皮肉なことに文頭をしっかり聞くというテクニックだけで、TOEICのパート2の正答率は8割程度になってしまうほどです。
この事実からいかに文頭に文章の中の重要な要素、ヒントが含まれているかが分かるはずです。
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