「母国語」や「外国語」の定義について

今回は、直接的に英語力アップにつながる内容ではありませんが、英語に限らず言語を学ぶ上での言葉の定義について説明していきます。

 

英語の勉強をしているあなたはきっと以下のような言葉を聞いたことがあるはずです。

母国語
母語
公用語
外国語
第一言語
第二言語
第三言語

 

それではこれらの言葉の定義を正確に言い表すことができるでしょうか。

 

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もしこれらの言葉の定義を知っていたとしてもそれが言語力につながるわけではありませんので、前提としてどうでもいい話かもしれません。

 

この点についてまずはご了承ください。

 

私たち日本人にとって母国語は日本語です。

 

そして、日本語以外の言葉は外国語です。

 

では母語とは一体何のことでしょうか?

 

字の並びは母国語と似ていますが、厳密には母国語と母語の定義は異なります。

 

私たち日本人の場合は、日本以外に日本語を話す国家がありません。

 

つまりは「日本=日本語」という構図が成り立つため、日本語のことを母国語と言うことができます。

 

しかし、オーストラリアの場合ではどうでしょうか。

 

オーストラリアは英語を話す国です。

 

しかし、英語を話す国はオーストラリアに限らず世界にはたくさんあります。

 

つまりは、厳密には「オーストラリア≠英語」というわけではなく「英語=オーストラリア、アメリカ、イギリス、カナダ・・・」ということです。

 

よってオーストラリアの人が「母国語は英語です」と言ってしまうと、英語はオーストラリアのみで話されているかのようになってしまうため、母語という言葉の定義が生まれます。

 

母語とは、自分が生まれて最初に接して身につけた、日常的に使用している言葉を表し、それはその国で主として話されている言葉である場合が多いが、その言葉を話す国家は他にもある場合に用いると定義することができます。

 

実際のところ、世界には日本人のみが日本語を話すように国家と言葉が一対一というケースは珍しいです。

 

それゆえに母国語をより厳密に分けた母語という概念が言語学者の間で生まれてきたわけです。

 

公用語についても母国語や母語と似ていますが、少し定義が異なります。

 

Wikipediaによると、以下のように定義されています。

公用語とは、国、州など、ある集団・共同体内の公の場において用いることが公式に定められた言語を指す。

 

その集団が有する公的機関には義務が課され、公的情報を発信する際等には公用語を用いなければならない。

 

この定義からも分かるとおり、1つの国家が複数の公用語を持つことがあります。

 

例えば、カナダは英語とフランス語が公用語です。

 

しかし、全ての国民が英語とフランス語の両方を話せるわけではありません。

 

このように公用語とは、国家で公式的に使われている言語を意味し、それを必ずしも本人が日常的に使用しているということは意味しません。

 

続いて、第一言語の定義についてです。

 

第一言語とは、自分が生まれて最初に接して身につけた、日常的に使用している言葉を表し、それはその国で主として話されている言葉である場合が多いと定義することができます。

 

つまりは母語とほぼ同じ定義です。

 

そして、この第一言語ではない言語を外国語と定義することができます。

 

先ほども説明したとおり、日本人のみが日本語を話すように国家と言葉が一対一というケースは珍しいため、母国語より厳密な母語という定義が生まれたように、最近では外国語のことを第二言語と言うようになってきました。

 

当然ですが、日本語を母語・第一言語とする私たち日本人からすれば、英語は外国語であり第二言語です。

 

しかし、大学のとき、私たちは中国語やフランス語、ドイツ語などを第二言語として履修したはずです。

 

英語が第二言語ならこれらは第三言語ではないかと感じるかもしれませんが、中国語やフランス語なども私たち日本人にとっては第二言語です。

 

どうしても日本語の次に英語というイメージがありますが、母語・第一言語ではない英語もその他の言語も私たち日本人にとってはすべて第二言語と定義されます。

 

第三言語という言い方はしません。

 

つまりは、第二言語とは第一言語の後に接する言語と定義することができます。

 

長々と述べてきましたが、一応このように言葉の定義を区別することができます。

 

私たち日本人は母語・第一言語として日本語、外国語・第二言語として英語の習得を目指していきましょう。

 

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