仕事で使う英語と学校で習う英語の違い

仕事で使う英語、いわゆるビジネス英語と学校で勉強をしてきた英語は一緒ではありません。

 

そのため、まずはじめにお伝えしたいのは、学校の英語が苦手だったからといってビジネス英語ができないわけではないということです。

 

われわれの時代は中学からでしたが、今では小学生から学校で英語を勉強する時代になりました。

 

中学の3年間、多い人ですとその後の高校3年間、大学4年間と英語を勉強したことでしょう。

 

学校によって異なりますが週に3時間程度英語の授業があったはずです。

 

ですから、私たちはすでにかなりの時間を英語の勉強に費やしてきたことになります。

 

しかし、それなのに学校の授業を通して英語を話せるようになった人はほとんどいません。

 

その理由は、学校で習う英語は「文法や単語中心の読む勉強」だったからです。

 

つまり、常に高校受験、大学受験をにらんだ内容で、受験を突破するための英語だったわけです。

 

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そのため、「話す、書く、聞く」という実用的なスキルが身につきませんでした。

 

しかし、仕事で使う英語となると「話す、書く、聞く」も必要で総合的な使える英語力が求められます。

 

学校の授業のように机の上の英語力ではなく、「使える英語力」が必要になります。

 

日本の教育システムに問題があるのですが、学校で習う英語は受験のための英語であって、仕事で使うための英語ではありません。

 

このような理由から、ビジネス英語となれば、「使えるかどうか」にこだわっていく意識が必要になります。

 

そのためにすべきことは、必要となる優先順位を考えることです。

 

単語であれば、ビジネスで頻出の2,000語程度を押さえる必要があります。

 

この2,000という数字は、ビジネス英語の指導者として人気の日向清人先生が挙げている数字です。

 

大学受験では6,000〜10,000語程度が必要とされますが、ビジネスではそれよりもはるかに少ない単語の数でこなすことができます。

 

その理由は、ビジネスの世界ではお馴染みの決められた単語がいつも使われているからです。

 

いかなる国の人であってもコミュニケーションに障害が発生しないように、ビジネスの世界では定型的な表現や単語を使用するという慣習があります。

 

つまり少数の決められた単語に対しての理解を深め、使えるようにすることが先決というわけです。

 

そして、実際の会話表現としては場面に応じたものを優先的に身につけていく必要があります。

 

ビジネスでは場面がある程度決まっています。

初対面の人とのあいさつ

 

電話での対応

 

会議での対応

 

プレゼン

 

商談、交渉

 

ここで挙げた以外のビジネスシーンに出くわすことは多くはありません。

 

そのため、場面に特化してビジネス特有の表現を覚えるだけで、対応ができるようになります。

 

そしてこれらの表現も実は平易なものが多く、覚えるにはさほど苦労をしません。

 

一例として、「会議での対応」を挙げてみます。

 

I think we should make a start.
会議に入りたいと思います。

 

We are here to discuss the next project.
今日の会議は次のプロジェクトについて討議をします。

 

ビジネス英語の参考書などに掲載されている定番とも言える表現ですが、毎回このような表現が使われています。

 

「We are here to discuss 〜」を覚えてしまうだけで、何について話し合うかを表現できるようになるわけです。

 

もちろんいかなる場面においても適切な表現を覚えて話せる必要がありますが、ある意味、バカの一つ覚えでも対応できるのがビジネス英語です。

 

この事実を知ると簡単に感じますよね。

 

印象としては難しいと感じてしまうビジネス英語も実は、パターン化されています。

 

日常英会話のように会話の内容が予想もできない方向へと展開されていくことはありません。

 

パターンを覚えてしまえば対応できる、この考えを持つことがビジネス英語攻略の鍵になります。

 

 

 

〜管理人「英太」の独り言〜

 

ここでは学校の英語について「実用的ではない」と否定的ともとれる意見を書きました。

 

学校の英語は受験を突破するための英語です。

 

受験とは、生徒から見れば、良い大学や自分の志望する大学に入るため試験であり、生徒を集める大学側から見れば、優秀な生徒を選び出すための試験です。

 

このようにお互いに「英語を話せるようになること」すなわち「実用的な英語」を目指していません。

 

これが現実です。

 

それでは、このような実用的ではない受験の英語は否定されるべきものなのでしょうか。

 

学生は受験突破のために大量の単語や文法を学ぶことで、思考力や記憶力を鍛えることができます。

 

これは長い人生で見れば大きな価値があります。

 

また、大学が作る受験問題は実用的な英語とは遠いといえ、それぞれの大学が良い学生を集めるために「知識・お金・時間」をつぎ込んで作った力作です。

 

それゆえに問題の質として否定されることは一切ないと感じます。

 

結局は「目的」です。

 

良い大学に入りたいのなら受験英語は避けて通れませんし、ビジネス英語など実用的な英語を目指すのなら受験英語は捨てればいい、これが私の考えです。

 

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